停滞を乗り越え掴んだPACIFIC王者の座、果たしてsmthは間に合うのか「Masters Tokyo」出場チーム紹介⑫:Paper Rex
日本で初めて行われるVALORANT国際大会「VCT 2023 Masters Tokyo」が6月11日-25日に開催されます。
当サイトでは、Mastersに出場する全チームの紹介を行っていきます。今回はPACIFIC1位「Paper Rex」です。本稿が大会観戦を楽しむために役立てれば幸いです。
ラインナップ
- 🇮🇩 f0rsakeN (IGL)
- 🇲🇾 d4v41
- 🇮🇩 mindfreak
- 🇸🇬 Jinggg
- 🇷🇺 something
- 🇹🇭 cgrs (Sub)
- 🇫🇷 alecks (Coach)
戦績
- VCT 2023 LOCK//IN:17-32位
- VCT PACIFIC 2023:優勝
リーグ戦(7勝2敗・2位)
- DetonatioN FocusMe:○2-0
- Team Secret:●1-2
- T1:○2-0
- DRX:●0-2
- Global Esports:○2-1
- Talon Esports:○2-1
- ZETA DIVISION:○2-0
- Gen.G:○2-0
- Rex Regum Qeon:○2-0
Playoffs
- T1:○2-0
- DRX:○2-0
- DRX:○3-2
チーム紹介
昨年のMastersでは4位 / 2位と、APACを代表する強豪チームとして高く評価されてきたPRX。しかし優勝が期待されたChampionsでグループステージ敗退に終わると、今シーズン初戦のLOCK//INでもC9を相手に初戦で敗れました。
確かな実力がありながらもどこか噛み合わない時期に陥っていたPRXですが、IGLのBenkai選手を外して日本シーンからsomething選手を獲得するという驚きの選択を見せます。TSに敗れた後の3戦目からチームに合流した同選手ですが、T1戦ではACS300超えの大活躍。その後DRXには敗れるものの残りをすべて勝利し、2位でプレイオフに進出します。
プレイオフではT1に勝利してMasters出場を決めると、Foxy9選手入りのDRXに圧勝。GFではZest選手入りのDRXに2マップを先取されますが、そこからの逆転劇を見せて初代PACIFIC王者となりました。
チームの特徴としては全マップで2デュエリスト構成を採用するアグレッシブな立ち回りと、相手を”破壊”するAIMの強さでしょう。一度停滞したからこそ、再び覚悟を持って異端ともいえるこの作戦と心中しているように思えます。そのスタイルを可能にしているのは、選手たちの情報処理能力の高さ。過去の世界大会において、PRXに対応できず為すすべなく敗れていったチームは少なくありません。
一方でsomething選手はビザの関係により未だ来日できておらず、Mastersへの参加が危ぶまれています。PRXのチーム関係者によれば、「今週の後半に大きなアップデートを期待している」とのことです。代役のcgrs選手はランクマッチで結果を残したことがあるものの、本格的なプロ活動を行ったことはなく、大幅な戦力ダウンは免れません。
PRXの初戦は宿敵DRXとなりました。something選手が間に合うことを祈りつつ、勝利を挙げることで時間を稼いでいきたいところです。かなり不安のある状況ですが、果たしてどのようなパフォーマンスを見せるでしょうか。
マップ戦績
Ascent | Haven | Fracture | Pearl | Split | Lotus | Bind |
---|---|---|---|---|---|---|
2-2 | 1-0 | 4-2 | 5-1 | 4-2 | 3-0 | 3-0 |
エージェント構成
マップ | something | Jinggg | f0rsakeN | d4v41 | mindfreak |
---|---|---|---|---|---|
Ascent | レイナ | レイズ | ハーバー | スカイ | ヴァイパー |
Haven | ※サイファー | レイズ | ヨル | ソーヴァ | オーメン |
Fracture | ブリーチ | レイズ | ネオン | キルジョイ | ブリムストーン |
Pearl | ジェット | フェニックス | キルジョイ | スカイ | アストラ |
Split | ジェット | レイズ | スカイ | ヴァイパー | アストラ |
Lotus | ジェット | レイズ | サイファー | スカイ | オーメン |
Bind | レイナ | レイズ | ハーバー | スカイ | ブリムストーン |
個人データ
f0rsakeN
年齢 | 平均ACS | K/D | KAST% |
---|---|---|---|
19 | 223.4 | 1.11 | 74% |
d4v41
年齢 | 平均ACS | K/D | KAST% |
---|---|---|---|
24 | 206.7 | 1.27 | 78% |
mindfreak
年齢 | 平均ACS | K/D | KAST% |
---|---|---|---|
23 | 169.6 | 0.99 | 74% |
Jinggg
年齢 | 平均ACS | K/D | KAST% |
---|---|---|---|
19 | 227.1 | 1.15 | 74% |
something
年齢 | 平均ACS | K/D | KAST% |
---|---|---|---|
21 | 230.6 | 1.37 | 78% |
注目プレイヤー:f0rsakeN
注目はforsakeN選手としました。PACIFICリーグGF後の記者会見によると、現在同選手がPRXのIGLを務めている模様です。
something選手の加入でデュエリストメインから変更となったf0rsakeN選手は、PACIFICリーグで合計9エージェントを使用しました。各マップごとの構成をみても、ネオン / スカイ / キルジョイ / ハーバーと毛色の異なるエージェントを見せています。
かなりの負担がかかっているように思えますが、ACSはリーグ上位の223.4を記録し、K/Dも1.1を超えています。さらにランクマッチでも現在レディアント100位に入っており、「何をやっても強い」以外の言葉が出てきません。まだ19歳というのも末恐ろしく、将来が楽しみなプレイヤーです。今回のMastersでは再びデュエリストに戻ると思われますが、チームをどこまで牽引できるでしょうか。
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コメント
コメント一覧 (22件)
マジでSmthが間に合うかどうかでvsDRXの勝敗決まると思う
prx遅めの日程されてるから大丈夫でしょ
デーモン1はただの申請遅れだから運良く間に合ったけどスミスはお国的に相当ハードル高い
ただの観光ならともかく就労だし
あくまで順番待ちな上に審査のハードルも高くなっちゃってるし
日本のチームのままならビザ更新だけならまだハードルは低かったんだけどね…
Benkaiてサブじゃなくて完全にロスターから外れたんだ。残念。
smthの直近のランク日本語名結構いるけどこれもシンガポールから繋いでんのかな
普通にそうだと思うよ。しばらく動けないだろうから
EDGやEGが大爆発してるだけにPRXがsmth抜きになったら萎えるよなぁ
なんとかしてDRXに勝てば日程的に一日空くからどうにかならんかね
逆に負けると翌日も試合になっちゃうけど
敗因スミスになりそうで残念だなあ
オフラインだからこればっかりはしゃーないんだけど
まあ仕方ないでしょ。手続き時間かかって複雑ですぐ動けないだろつってわかってやってたんだろうから
本命Championsと考えればMasters来れなくてもリーグで採用する価値は十二分にあるしね
実際pacific王者になってChampionsまで直通になったわけだし
本命○○みたいなの今出て戦ってる選手たちに失礼だからやめた方がいいよ。
来年はJingggが兵役でチームを抜けると言われてるし
それが本当なら残り少ないであろうベストメンバーでの試合をなるべく沢山見たかった
今のDRXならスミス無しでも勝てそうな気もする
やっぱり思った通りになりそう。DRXにかつての強さを全く感じない
結果的にはsmth抜きでDRX戦を勝利、cgrsが経験をつめてしかもまた一日時間を空ける事が出来たっていうsmth来れないパターンとしては最高のパターンになったなぁ。
f0rsakenなんでもできるだけじゃなくて、そのロールでトップクラスのプレイできるのがスーパーフレックスすぎる。
韓国のcrowことstaxさん
スミス抜きPRXなら8チーム中最弱だしボーナスステージだろって思ったのにまさかDRX完敗とはなw
現状DRXがリアルな最弱候補かもな
それくらい弱さを感じる
なのでPRXはFNC戦で真価を見たい
Pacific後半からちょっとヤバそうな雰囲気だったよね、DRX。いつものトーナメント後半戦みたいな失速
CGRSゲッコーイキイキでワロタ。当たり前だけど強いんだよな
当たり前だけど方正くんめちゃくちゃ強くて嬉しい