2025年最初の世界大会「VCT 2025 Masters Bangkok」が2月20日より開幕します。
当サイトでは、Mastersに出場する全チームの紹介を行っていきます。続いてはPACIFIC1位「DRX」です。本稿が大会観戦を楽しむために役立てば幸いです。
VCT 2025 PACIFIC KICK-OFF

昨年はZest / Rb選手がチームを離れ、ついにコアメンバーが解体されたDRX。しかしMastersは2連続で出場を逃し、その間にアジア初の世界大会優勝をGen.Gが達成するなど、難しい年となりました。その後Championsに駒を進め、KRÜ / SENを撃破してプレイオフに進むものの、5-6位という定位置に収まってしまっています。
こうした結果を受けて昨年のStage2を前にstax選手がT1へ移り、シーズン終了後にはBuZz選手がT1、Foxy9選手がGENへ移籍。新たにHYUNMIN / free1ng選手が加入し、Athan選手がアカデミーから昇格するなど、思い切った血の入れ替えを進めました。オフシーズン大会ではいずれもベスト4止まりでしたが、徐々に内容が良くなっているとの評価もありました。
しかし、チームはKickoff開幕直前にAthan選手のアカデミー降格とBeYN選手の復帰を発表します。まだ成長途上とみられていたためにこの変更は驚きで、ロール変更の必要もあることから、Masters Bangkokへの進出を予想する声はあまり多くありませんでした。
そんな不安をよそに、チームは快進撃を見せました。開幕戦でNSに競り勝つと、続く一戦では強豪GENを撃破。T1にもマップ先行を許しながらの逆転勝利で、Masters進出を確定させました。そしてGFではT1との痺れる再戦を制しています。4マップ目バインドで痛恨の逆転負けを喫しながら、最終的に勝ち切ったメンタルの強さには驚かされました。
長い間アジアの盟主として評価されてきたDRXですが、PACIFICリーグでの優勝はこれが初めてとなりました。世界大会での最高順位は2022年Champisonの3位ですが、それを上回ることはできるでしょうか。若いチームの挑戦は続きます。
| Haven | Split | Bind | Fracture | Lotus | Pearl | Abyss |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1-0 | 1-0 | 1-1 | 3-0 | 1-2 | 0-1 | 2-0 |
| マップ | 攻撃ラウンド勝率 | 防衛ラウンド勝率 |
|---|---|---|
| Haven | 57% | 50% |
| Split | 58% | 50% |
| Bind | 48% | 52% |
| Fracture | 63% | 54% |
| Lotus | 44% | 45% |
| Pearl | 29% | 33% |
| Abyss | 75% | 64% |
| マップ | HYUNMIN | BeYN | free1ng | Flashback | MaKo |
|---|---|---|---|---|---|
| Haven | ジェット | ソーヴァ | テホ | サイファー | オーメン |
| Split | レイズ | ブリーチ | テホ | サイファー | オーメン |
| Bind | レイズ | KAY/O | テホ | ヴァイパー | ブリムストーン |
| Fracture | レイズ | ブリーチ | テホ | デッドロック | ブリムストーン |
| Lotus | レイズ | フェイド | テホ | ヴァイパー | オーメン |
| Pearl | ジェット | ソーヴァ | テホ | キルジョイ | アストラ |
| Abyss | ジェット | ソーヴァ | テホ | サイファー | アストラ |
| Player | Agent | ACS | K/D | KAST |
|---|---|---|---|---|
| HYUNMIN | ![]() | 245.4 | 1.15 | 73% |
| BeYN | ![]() | 159.9 | 0.88 | 75% |
| free1ng | ![]() | 222.2 | 1.24 | 75% |
| Flashback | ![]() | 183.9 | 0.95 | 74% |
| MaKo | ![]() | 204.8 | 1.09 | 78% |
以前のDRXといえば「軍隊」と称されるようなチームプレイが特徴的で、セットを重視したスタイルで人気を集めていました。こうした方向性は特に大会序盤で効果的でしたが、相手の対策が進むにつれて失速する傾向にあり、結果的に7度の世界大会で5-6位フィニッシュが4回と、目標の優勝には及ばない状態が続きました。
こうした状況を受けて、DRXは徐々にスタイルを変えてきたように見えます。戦い方はシンプルに、連携とパワーで制していく方向性へ変わってきました。Kickoffのスタッツを見ても全員のKASTが高く、選手の入れ替えが多かったチームとは思えません。もちろん、このメンバーを見出したtermiコーチの手腕も改めて賞賛されるべきでしょう。
そしてこのチームをIGLとして率いるのが、2021-23年のメンバーで唯一残るMaKo選手というのも感慨深いものがあります。アジア初の世界大会優勝こそGENに譲りましたが、初の栄冠を勝ち取ることはできるでしょうか。
DRXは新エージェント「テホ」をいち早く取り入れ、free1ng選手が全マップで使用しています。Americasでピック率32%を記録したテホですが、さすがに全マップで採用したチームはありませんでした。
テホはエリア取りや解除遅延といった強みを持つほか、スペシャルデリバリーを用いて単独で勝負することもでき、非常に用途が広いエージェントです。一方で誘導サルヴォやアルマゲドンは起爆まで時間がかかり、効果的な使用にはチームでの連携が欠かせません。
チームプレイに優れるDRXに向いたエージェントですが、覚えなければならない定点があるわけではなく、撃ち合いに集中できるのも利点の一つです。free1ng選手はチームトップのK/D1.24を記録し、その火力を存分に発揮しています。このスタイルが今後メタとなっていくのか、試金石の大会になりそうです。




