1勝3敗スタートから見せた底力、元OPTC3名含むロスターで優勝なるか「Masters Tokyo」出場チーム紹介⑧：NRG Esports

日本で初めて行われるVALORANT国際大会「VCT 2023 Masters Tokyo」が6月11日-25日に開催されます。

当サイトでは、Mastersに出場する全チームの紹介を行っていきます。今回はAmericas2位「NRG Esports」です。本稿が大会観戦を楽しむために役立てれば幸いです。

ラインナップ

• 🇨🇦 FiNESSE（IGL）
• 🇺🇸 s0m
• 🇺🇸 crashies
• 🇺🇸 Victor
• 🇱🇻 ardiis
• 🇺🇸 ethos (Sub)
• 🇺🇸 Chet (Coach)
• 🇺🇸 trainer (Assistant Coach)
• krueger (Analyst)

戦績

リーグ戦（6勝3敗・3位）

• Leviatán：●0-2
• Sentinels：○2-0
• MIBR：●1-2
• Cloud9：●1-2
• KRÜ Esports：○2-0
• 100 Thieves：○2-0
• FURIA：○2-1
• LOUD：○2-0
• Evil Geniuses：○2-0

Playoffs

• Evil Geniuses：●1-2
• FURIA：○2-0
• Cloud9：○2-1
• Evil Geniuses：○3-1
• LOUD：●0-3

チーム紹介

昨年のメンバーからはs0m選手のみが残留し、Optic Gamingから3名が加入。さらにEMEAのFPXからardiis選手が加わったロスターには、大きな期待が集まりました。

「LOCK//IN」ではOPTCの宿敵であるLOUDとの激戦に敗れ、ベスト8。順調なスタートを切ったように見えましたが、Americasリーグではまさかの1勝3敗スタートとなります。特にMIBRへの敗北は痛く、一時はプレイオフ進出が危ぶまれる状況となっていました。

苦戦の理由としては、チーム内のロール変更が上手くいっていなかったことが挙げられます。IGLのFiNESSE選手がイニシエーターに移行し、ardiis選手はキルジョイを使用する機会が増えていましたが、なかなか噛み合っていませんでした。しかしロールを戻すと成績は安定し、首位のLOUDを下すなど5連勝。6勝3敗の3位でリーグ戦を終えています。

プレイオフでは初戦で敗れたものの、ルーザーズでは3連勝。C9との死闘を制すると、EGへのリベンジに成功しています。最終的にはLOUDにストレート負けを喫したものの、昨年のOPTCもNA1位は経験しておらず、むしろいつも通りと言えるかもしれません。

個人としてはなかなかスポットライトを浴びないものの、Victor、crashiesの両選手は高いレベルで安定。さらにs0m選手もMarved選手と遜色ない活躍を見せています。チームとしては2カーテンやスカイの採用率が高くなっており、メタの最先端を行っている印象です。またOPTCが大得意としていたバインドの仕上がりも早く、ここは大きな武器になってくるでしょう。

昨年の世界大会で、OPTCは優勝・3位・2位と最も安定した成績を残しました。メンバーは2名変わりましたが、昨シーズンと変わらない成績を残すことはできるでしょうか。

マップ戦績

Ascent	Haven	Fracture	Pearl	Split	Lotus	Bind
1-1	5-2	1-1	3-3	3-2	3-1	4-1

エージェント構成

マップ	ardiis	crashies	Victor	FiNESSE	s0m
Ascent	ジェット	ソーヴァ	KAY/O	キルジョイ	オーメン
Haven	ジェット	スカイ	キルジョイ	ヴァイパー	ハーバー
Fracture	ジェット	スカイ	キルジョイ	ブリーチ	ブリムストーン
Pearl	ジェット	スカイ	キルジョイ	ヴァイパー	ハーバー
Split	ジェット	スカイ	レイズ	ヴァイパー	アストラ
Lotus	キルジョイ	スカイ	ネオン	ヴァイパー	オーメン
Bind	セージ	スカイ	レイズ	ヴァイパー	ハーバー

個人データ

FiNESSE

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
31	169.1	0.80	70%

s0m

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
20	204.3	1.18	78%

crashies

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
25	202.1	1.11	78%

Victor

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
26	221.5	1.11	75%

ardiis

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
25	215.8	1.07	73%

注目プレイヤー：ardiis

昨年はFPXの一員として主にデュエリストやチェンバーを担当し、大暴れを見せたardiis選手。DRX戦のアセントで見せた1v3クラッチは鮮烈な印象を残しました。

しかし、新天地のNRGではやや苦しんでいる印象があります。昨年チェンバー使いとして活躍した選手が数多く不調に陥っており、ardiis選手も例外ではないように思われました。慣れないキルジョイやセージでスタッツが安定しないケースが多くなっています。

リーグ戦の途中からデュエリストに戻り、パフォーマンスは安定しつつあります。プレイオフではFKPRが0.22と全体2位を記録した一方でFDPRは0.13と低く抑えており、ファーストキルを取る確率がファーストデスより10%高いという素晴らしい成績を残しました。初戦の対戦相手であるNAVIは元チームメイトが4名所属するだけに、読みの部分でもチームに貢献したいところでしょう。

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