1勝4敗スタートからまさかの逆転劇、エース不在でどこまで戦えるか「Masters Tokyo」出場チーム紹介②：Evil Geniuses

日本で初めて行われるVALORANT国際大会「VCT 2023 Masters Tokyo」が6月11日-25日に開催されます。

当サイトでは、Mastersに出場する全チームの紹介を行っていきます。今回はAmericas3位「Evil Geniuses」です。本稿が大会観戦を楽しむために役立てれば幸いです。

ラインナップ

• 🇺🇸 Boostio（IGL）
• 🇺🇸 Ethan
• 🇺🇸 C0M
• 🇰🇭 jawgemo
• 🇺🇸 Demon1 (欠場)
• 🇨🇦 Apoth (sub)
• 🇨🇦 Reformed (sub)
• 🇺🇸 ScrewFace (sub)
• 🇺🇸 potter (Head Coach)
• 🇺🇸 Zikz (Assistant Coach)

戦績

リーグ戦（4勝5敗・6位）

• Cloud9：●0-2
• 100 Thieves：●0-2
• KRÜ Esports：○2-1
• FURIA：●1-2
• LOUD：●1-2
• Leviatán：○2-1
• Sentinels：○2-0
• MIBR：○2-0
• NRG Esports：●0-2

Playoffs

• NRG Esports：○2-1
• Cloud9：○2-0
• LOUD：●1-2
• NRG Esports：●1-3

チーム紹介

実績のある選手が少なく、選手9人体制に否定的な意見もあったことから、EGの前評判は決して高くありませんでした。実際、「LOCK//IN」では2回戦で「Talon Esports」に敗れています。

AmericasリーグでもC9と100Tに敗れ2連敗スタートとなりますが、BcJ選手とDemon1選手を入れ替え、KRÜ相手に初勝利を挙げた3戦目から流れが変わり始めます。LOUD / FURの上位陣を相手にフルセットへもつれ込む粘りを見せると、そこから3連勝。プレイオフ出場圏内に浮上します。

最終戦ではNRGに敗れ再び圏外に落ちますが、100TがMIBRに敗れたため奇跡の6位通過となりました。そしてプレイオフでは完敗を喫したばかりのNRGにリベンジし、C9には圧勝。まさかのMasters進出をあっさりと決めています。その後はLOUDとNRGに敗れましたが、内容的には悪くなかった印象です。

チームのストロングポイントは何といってもフラクチャー。このマップでソーヴァを採用するチームは他になく、相手チームは対策が困難です。プレイオフでは5種類のマップで勝利を挙げているところも評価できるポイントで、フラクチャーを避けられたとしても十分に戦えそうです。

しかし肝心のMastersには、チーム躍進の立役者であるDemon1選手の欠場が決まっています。メインデュエリスト不在のチームにおいて、ジェット使用時にACS234.0・K/D1.22を叩き出した同選手は不可欠な存在でした。

代役の選手はまだ判明していませんが、BcJ選手もしくはReformed選手となる可能性が高いようです。ロールの変更とそれに伴う戦力ダウンは免れない状況ですが、Americasリーグを通じて得た自信を胸にどこまで戦えるかが焦点となりそうです。

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追記：6月7日、Demon1選手が日本到着を報告。Mastersに出場予定であることを明らかにしました。

マップ戦績

Ascent	Haven	Fracture	Pearl	Split	Lotus	Bind
3-3	1-4	5-2	2-3	3-2	1-1	1-2

エージェント構成

マップ	Demon1	C0M	Ethan	Boostio	jawgemo
Ascent	ジェット	ソーヴァ	KAY/O	キルジョイ	オーメン
Haven	ジェット	ソーヴァ	ブリーチ	キルジョイ	アストラ
Fracture	ブリムストーン	ソーヴァ	ブリーチ	キルジョイ	レイズ
Pearl	ジェット	ヴァイパー	スカイ	キルジョイ	ハーバー
Split	ジェット	ヴァイパー	スカイ	アストラ	レイズ
Lotus	ジェット	ブリーチ	スカイ	キルジョイ	オーメン
Bind	ジェット	ヴァイパー	スカイ	アストラ	レイズ

個人データ

Demon1

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
20	221.6	1.18	70%

C0M

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
23	184.2	0.98	74%

Ethan

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
23	196.1	0.98	75%

Boostio

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
22	205.2	1.02	70%

jawgemo

年齢	平均ACS	K/D	KAST%
23	203.4	0.89	72%

注目プレイヤー：jawgemo

2022年当初からEGに所属するjawgemo選手は、チームのメインデュエリストとして周囲から高い評価を受けてきました。しかしDemon1選手がメインロスターに加わると、ほとんど経験のないコントローラーに転身。一部マップでレイズを担当しながらサポート役もこなすなど、難しい立ち位置になっていました。

それでも徐々にコントローラーの練度を上げると、プレイオフでは平均ACSが200に迫ったほか、KASTも73%を記録。スモーク役として十分な働きを見せていました。

とはいえDemon1選手の離脱により、jawgemo選手は元のデュエリスト役に戻る可能性が考えられます。サブから入る選手がデュエリストを担当する場合でも、一段とレベルの上がる世界大会において、急造のコントローラーでどこまで戦えるかという難しい状況になるでしょう。jawgemo選手がどのようなパフォーマンスを見せるかによって、チームの結果が変わってきそうです。

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