
2024年初の世界大会「VCT 2024 Masters Madrid」が日本時間3月15日0時より開幕します。
当サイトでは、Mastersに出場する全チームの紹介を行っていきます。最後はEMEA2位「Team Heretics」です。本稿が大会観戦を楽しむために役立てば幸いです。

VCT 2024 KICK-OFF

昨年のEMEAリーグは8位・LCQでも初戦敗退に終わり、オフシーズンにはスペインシーンの顔Mixwell選手が引退するなど、大幅なロスターチェンジを行ったTH。しかし、新ロスターの前評判は決して高くありませんでした。
残留組のうち、Boo選手は昨年のリーグK/Dが0.85と目立っておらず、benjyfishy選手はまだまだ未知数でした。その他の選手についても、MiniBoo選手はTier2シーンでそこまで結果を残していません。トルコ出身のRieNs / wo0t選手は有望なプレイヤーと見られていましたが、経験不足が懸念されていました。
実際、オフシーズンは「Red Bull Home Ground」EMEA予選でTier2の「FOKUS」に敗れたほか、「Crossfire Cup」ではスペインTier2の「UCAM Esports Club」に敗れています。またwo0t選手は年齢制限でKICKOFFに参加できず、paTiTek選手がスタンドインということで前評判はかなり低くなっていました。
しかし、チームは初戦から強豪FUTを破る番狂わせを演じます。続くKC戦は圧勝でプレイオフに進むと、元世界王者の揃うNAVIにもストレート勝ちを収め、Masters進出を決めました。KCとの再戦は相手の対策もあって力負けでしたが、素晴らしい成長を見せたと言えるでしょう。
早くも実績を残しましたが、MiniBoo / RieNsの両選手はまだ18歳。フォートナイトシーンのスタープレイヤーとして知られるbenjyfishy選手も19歳で、ここに18歳になったばかりのwo0t選手が加わるとどうなるのか、非常に楽しみです。地元マドリードで初の世界大会を迎えますが、どのような戦いを見せるでしょうか。

| Ascent | Lotus | Split | Bind | Breeze | Sunset | Icebox |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 0-0 | 2-1 | 1-1 | 1-0 | 1-0 | 2-0 | 0-1 |
| マップ | 攻撃ラウンド勝率 | 防衛ラウンド勝率 |
|---|---|---|
| Ascent | – | – |
| Lotus | 76% | 39% |
| Split | 47% | 56% |
| Bind | 58% | 55% |
| Breeze | 83% | 60% |
| Sunset | 36% | 74% |
| Icebox | 33% | 38% |
| マップ | MiniBoo | RieNs | paTiTek | benjyfishy | Boo |
|---|---|---|---|---|---|
| Ascent | – | – | – | – | – |
| Lotus | ネオン | ゲッコー | ヴァイパー | キルジョイ | オーメン |
| Split | レイズ | ブリーチ | ヴァイパー | サイファー | オーメン |
| Bind | ヨル | ソーヴァ | KAY/O | ヴァイパー | アストラ |
| Breeze | ヨル | ソーヴァ | KAY/O | サイファー | ヴァイパー |
| Sunset | ネオン | ソーヴァ | KAY/O | サイファー | オーメン |
| Icebox | レイズ | ソーヴァ | KAY/O | キルジョイ | ヴァイパー |
| Player | Agent | ACS | K/D | KAST |
|---|---|---|---|---|
| MiniBoo | ![]() | 254.7 | 1.19 | 69% |
| RieNs | ![]() | 202.4 | 1.01 | 75% |
| paTiTek | ![]() | 177.2 | 0.85 | 73% |
| benjyfishy | ![]() | 214.5 | 1.09 | 75% |
| Boo | ![]() | 187.6 | 1.05 | 72% |
※KAST = キル・アシスト・生存 (Survive)・トレードを行ったラウンド数 / 全体のラウンド数
チーム躍進の原動力となったのが、デュエリストのMiniBoo選手です。18歳ながら既に競技シーン3年目で、ここにきて一気に才能が開花した印象です。
KICKOFFではヨル / ネオン / レイズとテクニカルなデュエリストばかりを担当しながら、ACS254.7、K/D1.19の大活躍。不利状況でも複数人持っていけるような力強いAIMと反応速度の速さが持ち味で、Grand Finalではやや沈みながらこの成績なのが恐ろしいところです。
サポート役のプレイヤーはbenjyfishy選手を中心に、RieNs / Boo選手と撃ち合いの強い選手が揃っているだけに、まずはMiniBoo選手がどこまで暴れられるのか。そのパフォーマンス次第で上位進出が見えてくるでしょう。
TH躍進の背景として、スカイナーフに早く対応した点が挙げられます。ソーヴァ / KAY/Oの多用は以前から予想されていましたが、デュエリストのチョイスはややメタからずらしつつ、強い構成を組んできました。
特にサンセットなどでは防衛時のセットが多彩で、ここではあまり見かけないネオンを基軸に、開幕からのプッシュを行うシーンもありました。ただ全体的には冷静さが目立っており、この構成に自信を持ってプレイしていることが伝わってきます。新たなメタを作ることになるでしょうか。



