FNC Boaster「Leoはまだ体調が悪く、復帰の目処は立っていない」

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1月18日、VCT EMEA 2025 Kickoffのアッパーブラケット2回戦でFNATICはBBL Esportsと対戦し、惜しくも1-2で敗れました。試合後、チームのIGLを務めるBoaster選手が海外メディアesports.ggのインタビューに応じ、今回の敗戦の振り返りや今シーズンへの意気込みを語りました。

―― 2025年VCT開幕戦でしたね。チームとしては新しいメンバーも加わりました。練習風景や写真、今回の試合も拝見しましたが、望んだ結果ではなかったと思います。チームとしての雰囲気はいかがでしょうか?

Boaster:
「チームの雰囲気自体はいい感じだと思います。練習も順調です。驚くほどではありませんが、学びが多く、色々と学んでします。スプリットの防衛で全く対処策が見出せなかったのは残念です。あのラウンドが雪だるま式に崩れていって、本当に苦しかったです。」

―― チームについてもう少し伺いたいのですが、Leo選手の復帰の目処は立っていますか?

Boaster:
「Leoはまだ体調が良くないので、療養中です。いつ彼が完全復帰できるか、正直まだ分からないです。」

―― 1960年代はビートルズやザ・フー、ヤードバーズといった“ブリティッシュ・インベージョン”がアメリカでブームになりましたが、ここ最近のVALORANTは“アメリカズ・インベージョン”とも言うべき動きが見られます。flyuhやSadhaak、Less、そしてチームメイトであるcrashiesなど、アメリカ大陸のプレイヤーがEMEAシーンにやってきています。彼らが欧州に拠点を移す魅力とはなんでしょう?

Boaster:
「ひとつは、Tier2やAscensionではなく、Tier1でプレーできるという点だと思います。N4RRATEがKarmine Corpでやったみたいに、まずはTier2で名を上げ、そこからKCのロスターに加わって評価を上げ、最終的にはSentinelsに入るというケースもあります。僕たちの場合、Leoが戻って来られると思っていたけれど、結局まだ戻れないことが分かりました。急いで代役を探さなければならなかった時に、条件に合ったのがcrashiesだったんです。」

画像:VALORANT Esports EMEA

―― 選手だけでなく、IGLとしては新エージェントやMAPプールの入れ替わりにも対応しなければなりません。アイスボックスとアセントが戻り、テホという新エージェントも登場しました。まずはテホについて。初戦のアビスでAlfajer選手が使用していましたが、Boaster選手の評価はいかがでしょうか。

Boaster:
「テホはマップによっては強みが出せるし、逆にあまりハマらないマップもある印象です。使っていて面白いエージェントだと思います。今日のアビスの敗因はテホではなかったように思います。僕の中では修正のアイデアがあるし、IGLとして恥ずかしいことですが、今日はアタッカーで3本しか取れなかったことが問題でした。テホ自体はマップ次第でまだまだ可能性を秘めていると思います。」

―― Kickoffからすぐにテホが使用可能になったこと、それから2025年ではマップローテーションが頻繁に変更される点についてはどう感じていますか?

Boaster:
「テホがすぐに使えるようになる点に関しては、僕は特に気にしていません。彼はめちゃくちゃ壊れているわけではないですし、リリース当初のアストラみたいに即ピックしないと損みたいな性能でもないですから。うまくユーティリティを活かさないと強みを出し切れないエージェントだと思っています。

マッププールが頻繁に変わる点については、少し面倒に感じています。今シーズンは年間を通して休みが増えた分、リーダーシップや戦略を考える立場の人にとっては、常に変化に対応しなきゃいけないので休み中も気が抜けないと思います。でもゲームの仕様だから仕方ないですし、対応していくしかないと思っています。」

画像:VALORANT Esports EMEA

―― 今回のBBL戦を振り返っていきましょう。アビスでは、5ラウンド目でBBLがスパイク解除を0.01秒残しで成功するという非常に切迫した展開がありました。あそこで勝っていれば勢いが変わったかもしれませんが、その後もBBLが主導権を握り続けました。試合を終えて、あの“あと一歩”が取れなかったチームとしては、どういった雰囲気になりますか?

Boaster:
「もちろん試合を振り返ってみないと正確には分からないですが、テホのプラント後の立ち回りなど、試合前に考えていた課題がより浮き彫りになった印象です。相手にセージがいて、壁で押し込まれる展開は想定していたのですが、僕たちがそれをもっと上手く対処する必要がありました。スプリットのディフェンス同様、アビスでもうまく適応できなかった部分がありました。僕のIGLとしての責任も大きいと感じています。」

―― Boaster選手自身がかなり活躍していましたが、フラクチャーが戻ったことについてはどう思いますか?

Boaster:
「フラクチャーはリリース当初からずっと好きなマップです。FNATICとしても得意意識があるマップだし、個人的にもブリムストーンを使うのが好きなんです。スティムビーコンで味方を鼓舞しながら突っ込む感じが最高なんです。オーメンはそれほど好きではなく、アストラも嫌いではないですが、やっぱりブリムストーンが使ってて一番楽しいです。アグレッシブなモロトフやULTの使い方も合っている気がします。」

―― 最終マップのスプリットで大逆転を許しました。あらためて分かったアタッカー有利な構造や、ピストルラウンドの敗北など色々な要因があると思いますが、どこが一番苦しかったと感じましたか?

Boaster:
「本当に色々と噛み合わなかったと思います。まずピストルラウンドは50/50で落として、さらにエコのボーナスラウンドでも初動のキルを取られてしまう。ようやくフルバイで迎え撃ったときには相手はレイズULTと他のULTも持っていました。そのため、勝つのは本当に困難でした。

次のバイラウンドでは、相手がオペレーターを出してきて僕がBメインで抜かれ、4v5の状況になってしまいました。その時点では9-9でしたが、どんどん厳しくなっていきました。こちらがサイトを守る形ができず、判断に迷ってしまう場面が多かったです。ただ、これも良い学びの場だと思っています。もしこのままMasters Bangkok出場が厳しくなってしまっても、シーズンはまだ続くので、次の大会や世界大会に向けて修正していきたいと考えています。色々な選手が本当にいいプレーをしており、今シーズンはさらに厳しくなると感じています。以前のように圧倒的なFNATICは見られないでしょう。でも、それこそが競技シーンの醍醐味であり、そういうものだと思っています。」

画像:VALORANT Esports EMEA

―― 最後に、少しセンシティブな話題かもしれません。まだまだ世界トップレベルで戦える実力がある一方、昨今は若い選手のみならず、ベテラン勢でも引退を選ぶ人が増えています。FNSは今年が最後と明言していて、TenZとSacyは同時に現役から退きました。あなた自身も今年で30歳を迎えます。年齢に対する不安はないのでしょうか?

Boaster:
「幸い、僕はIGLのポジションなので、いわゆるエイム頼りというよりは戦略面にフォーカスした役割があるのが大きいですね。まだまだやれると思っています。
引退については、難しいですね。VALORANTもリリースから4、5年が経って、シーンが成熟し始めています。僕自身はもう少し続けたい気持ちのほうが強いです。でも、今日みたいに負けた日なんかは「引退して他のチームが崩れる様子をウォッチパーティーしてるほうが楽かもしれない」なんて思うこともあります。

でもやっぱり競技シーンが好きだし、同時に負けるのは嫌いなんです。僕はすごく恵まれたキャリアを歩んできたことを自覚しており、後悔なく終わりたいと思っています。今もエイムの調子自体は悪くないし、特にスクリムではいい感触があります。今日はアビスの戦略がうまくかみ合わず結果が出ませんでしたが、ディフェンス面をもっと詰めればまだまだやれるはずだと感じています。防衛は本当に難しいです。」

引用元:“I don’t think I should retire yet,” FNATIC Boaster on turning 30 during the 2025 VCT season

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コメント

コメント一覧 (5件)

  • 最初外れた時は長くても3ヶ月とかぐらいで戻ってくるのかなって思ってからここまで長いとは思わなかった

  • Leoが凄いのは世界トップクラスの対面力があるのにエゴを出さない所
    イニシという最も死んではいけないロールであることをよく理解していて、対面力があるのに死ぬべきでない所では撃ち合わない賢さもある
    対面力では世界トップクラスの選手は他にもいるけど、イニシでかつここまで賢い選手はまだLeo以外にはいないな~
    本当にもったいない

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