【前編】「2023 VCT LOCK//IN」をマップごとに振り返る。全エージェントが登場、キルジョイがピック率70%を記録、最下位はヨル&レイナの1%
2月14日に開幕した「2023 VCT LOCK//IN」はEMEA「Fnatic」の優勝で幕を閉じました。チェンバーの弱体化、ハーバーの登場など環境に大きな変化があったなかで各チームはどのような構成を見せ、メタはどのように変化したのでしょうか。前編では全体のエージェントピック率と、登場の多かったパール、ヘイヴン、アイスボックスの3マップを見ていきます。
エージェントピック率
順位 | 2023 LOCK//IN | 使用率 | 2022 Champions | 使用率 |
---|---|---|---|---|
1位 | キルジョイ | 70% | チェンバー | 67% |
2位 | ジェット | 60% | フェイド | 53% |
3位 | KAY/O | 41% | ヴァイパー | 46% |
4位 | ヴァイパー | 40% | KAY/O | 45% |
5位 | オーメン | 39% | オーメン | 35% |
6位 | ソーヴァ | 39% | レイズ | 34% |
7位 | アストラ | 32% | ソーヴァ | 33% |
8位 | ブリーチ | 32% | ジェット | 31% |
9位 | レイズ | 29% | ブリーチ | 26% |
10位 | フェイド | 24% | アストラ | 22% |
11位 | スカイ | 24% | セージ | 22% |
12位 | セージ | 18% | スカイ | 21% |
13位 | サイファー | 16% | ブリムストーン | 20% |
14位 | ハーバー | 12% | キルジョイ | 16% |
15位 | ブリムストーン | 10% | ネオン | 16% |
16位 | ネオン | 7% | フェニックス | 6% |
17位 | チェンバー | 3% | サイファー | 6% |
18位 | フェニックス | 2% | レイナ | 1% |
19位 | ヨル | 1% | ヨル | 1% |
20位 | レイナ | 1% | ハーバー | 未登場 |
昨年のChampionsと比較すると、大きな弱体化の入ったチェンバーが67%→3%、フェイドが53%→24%と大幅に減少しています。一方でアルティメットが強化されたキルジョイは16%→70%、ジェットが31%→60%と大幅に増加しました。どちらもチェンバー弱体化の恩恵を受けたと言えるでしょう。また初登場のハーバーは12%という結果になりました。
その他は小幅な数値変動となっていますが、スプリットの再登場で出番を増やしたアストラが22%→32%へ10%の上昇。さらに強化の入ったサイファーが6%→16%へ増加しています。スカイは24%と3%の上昇にとどまっていますが、ほぼ必須となっていたバインドがマッププールから外れたことを踏まえれば、存在感を増している印象です。
一方、20%→10%と減少したのがブリムストーン。こちらもバインドがなくなったことで、今大会の登場はフラクチャーのみとなっています。またネオンは16%→7%へ減少しており、下位5エージェントのうち4つをデュエリストが占める結果となりました。今後レイズの弱体化が競技シーンに適用されますが、ジェット一強時代となっていくのでしょうか。
パール(登場回数:16回)
エージェントピック率(上位10エージェント)
順位 | エージェント | 使用率 |
---|---|---|
1位 | アストラ | 75% |
2位 | ジェット | 72% |
3位 | キルジョイ | 69% |
4位 | KAY/O | 50% |
5位 | ヴァイパー | 47% |
6位 | スカイ | 41% |
7位 | フェイド | 38% |
8位 | ハーバー | 28% |
9位 | ソーヴァ | 22% |
10位 | セージ | 13% |
10位 | サイファー | 13% |
登場した構成
2カーテン構成
- ジェット / スカイ / キルジョイ / ヴァイパー / ハーバー(DRX / LOUD)
- レイズ / スカイ / キルジョイ / ヴァイパー / ハーバー(NRG)
1カーテン2コントローラー構成
- ジェット / スカイ / キルジョイ / ヴァイパー / アストラ(LEV)
- ジェット / スカイ / KAY/O / ヴァイパー / アストラ(GENG)
- ジェット / スカイ / フェイド / ヴァイパー / アストラ(FPX)
- ジェット / ソーヴァ / KAY/O / ヴァイパー / アストラ(DRX)
- ジェット / フェイド / KAY/O / ヴァイパー / アストラ(EDG)
- ジェット / KAY/O / キルジョイ / ヴァイパー / アストラ(FUT)
ノーデュエリスト1カーテン2コントローラー構成
- スカイ / KAY/O / サイファー / オーメン / ハーバー(KC)
- スカイ / KAY/O / セージ / ヴァイパー / アストラ(RRQ)
- フェイド / KAY/O / キルジョイ / アストラ / ハーバー(TS)
アストラ1コントローラー構成
- ジェット / ソーヴァ / KAY/O / キルジョイ / アストラ(NAVI / ZETA / T1)
- ジェット / ソーヴァ / ブリーチ / キルジョイ / アストラ(100T)
- ジェット / フェイド / KAY/O / キルジョイ / アストラ(VIT / GE)
- ジェット / フェイド / キルジョイ/ セージ / アストラ(PRX)
- ジェット / KAY/O / ブリーチ / サイファー / アストラ(TH)
- ジェット / ヨル / フェイド / キルジョイ / アストラ(EG)
- ネオン / スカイ / フェイド / サイファー / アストラ(FUR)
- ヨル / ソーヴァ / ブリーチ / キルジョイ / アストラ(BBL)
- フェニックス / スカイ / キルジョイ / セージ / アストラ(C9)
パールは世界大会で2度目の登場ということもあり、まだメタが固まっていない状況です。今大会は23チームが20通りの構成を出していました。
広いマップということもありアストラの採用が基本路線とされていたパールですが、ここにきてヴァイパーハーバーの2カーテン構成が登場。LOUDやNRGに加え、DRXも途中からこの構成に切り替えています。強豪チームの採用がメタに影響を与えるでしょうか。
またヴァイパーアストラの2コントローラー構成も一定の人気を得ています。さすがにノーデュエリスト構成はなかなか結果が出ていないものの、センチネルとしてキルジョイを入れるかどうかなどまだまだ可能性が探られそうです。
今大会最も多かったのが、アセントで見るようなジェット / ソーヴァ / KAY/O / キルジョイ / アストラという構成でした。そのうち、イニシエーター2枠をチームによって変える傾向がみられています。気になるのは2チームがヨルを採用したことでしょう。どちらかといえばイニシエーター寄りの運用でしたが、これまでVCTに登場する機会が非常に限られていたヨルの出番が増えることはあるでしょうか。
ヘイヴン(登場回数:13回)
エージェントピック率(上位10エージェント)
順位 | エージェント | 使用率 |
---|---|---|
1位 | キルジョイ | 85% |
2位 | ブリーチ | 81% |
3位 | ジェット | 77% |
4位 | オーメン | 69% |
5位 | ソーヴァ | 58% |
6位 | アストラ | 27% |
7位 | スカイ | 23% |
8位 | フェイド | 19% |
9位 | KAY/O | 15% |
10位 | レイズ | 12% |
10位 | サイファー | 12% |
登場した構成
メタ構成
- ジェット / ソーヴァ / ブリーチ / キルジョイ / オーメン(DRX / NRG / TLN / VIT / KOI)
- ジェット / ソーヴァ / ブリーチ / キルジョイ / アストラ(FNC / GIA / BBL / DNG)
ジェット構成
- ジェット / ソーヴァ / ブリーチ / サイファー / オーメン(100T)
- ジェット / スカイ / ブリーチ / キルジョイ / オーメン(SEN)
- ジェット / フェイド / ブリーチ / キルジョイ / オーメン(FUT)
- ジェット / KAY/O / ブリーチ / キルジョイ / オーメン(EG)
レイズ構成
- レイズ / スカイ / ブリーチ / キルジョイ / オーメン(TLN)
- レイズ / フェイド / ブリーチ / キルジョイ / オーメン(LEV / MIBR)
その他
- ジェット / スカイ / サイファー / ヴァイパー / ハーバー(FUR)
- フェニックス / スカイ / サイファー / チェンバー / オーメン(C9)
- フェイド / KAY/O / ブリーチ / サイファー / オーメン(KC)
- スカイ / フェイド / チェンバー / ヴァイパー / オーメン(FPX)
ヘイヴンはジェット / ソーヴァ / ブリーチ / キルジョイに、オーメンもしくはアストラというメタ構成が半分を占めました。チェンバーメタが終了したことによるキルジョイの増加に対し、スキルを組み合わせてロックダウンを破壊できるブリーチやソーヴァの出番が増えたと考えられます。
メタ構成からデュエリストやイニシエーターを変えた構成も多くなっています。ジェットではなくレイズ、ソーヴァではなくフェイドやスカイという選択は、選手のピックプールに合わせたものでしょうか。
その他にもノーデュエリスト構成やフェニックス採用なども見られましたが、目立った結果は残せていません。ひとつ気になるのはFURの2カーテン構成でしょうか。これまでにないアイデアで100Tを相手に接戦を演じただけに、今後採用するチームが増えるか注目されます。
アイスボックス(登場回数:12回)
エージェントピック率(上位8エージェント)
順位 | エージェント | 使用率 |
---|---|---|
1位 | ヴァイパー | 100% |
2位 | キルジョイ | 92% |
3位 | ソーヴァ | 88% |
4位 | ジェット | 67% |
4位 | セージ | 67% |
6位 | ハーバー | 29% |
7位 | KAY/O | 25% |
8位 | オーメン | 13% |
※以下は一桁台のため省略
登場した構成
メタ構成
- ジェット / ソーヴァ / キルジョイ / セージ / ヴァイパー(FNC / GIA / C9 / KOI / TL)
2カーテン構成
- ジェット / ソーヴァ / キルジョイ / ヴァイパー / ハーバー(DRX / TLN / EDG)
- ジェット / スカイ / キルジョイ / ヴァイパー / ハーバー(LOUD)
ノーデュエリスト構成
- ソーヴァ / KAY/O / キルジョイ / セージ / ヴァイパー(NRG / TS)
- ソーヴァ / キルジョイ / セージ / ヴァイパー / オーメン(100T)
その他
- ジェット / ソーヴァ / KAY/O / キルジョイ / ヴァイパー(DNG / T1)
- ジェット / KAY/O / セージ / サイファー / ヴァイパー(NAVI)
- ジェット / ソーヴァ / フェイド / セージ / ヴァイパー(FUT)
チェンバーメタ時代はノーデュエリスト構成が流行したアイスボックスですが、今大会ではわずか3チームまで減少。ジェットにオペレーター運用を任せるチームが増加し、メタ構成を採用する傾向が強まっています。
一方、シーンに衝撃を与えたのがヴァイパーハーバーの2カーテン構成でした。初お披露目となった一戦でDRXがC9を圧倒。TLNとEDGがそれに続き、新たなるアジアメタの誕生を予感させました。しかし、DRXを阻んだのがソーヴァの代わりにスカイを入れたLOUDの2カーテン構成。確かにカーテンが多い場合はスカイのフラッシュが活きる機会が多くなります。いつから準備していたのか気になるところで、今後の流行があるかもしれません。
その他、NAVIのサイファー採用もありましたが、やはりキルジョイのほうが強みを活かせるように感じました。また2チームが採用したセージ抜き構成は過去の世界大会を見ても結果を残せておらず、セージかハーバーという選択が迫られる状況のようです。
コメント
コメント一覧 (29件)
フェイドのナーフでフェイドスカイのピック率が均衡したのは素晴らしい調整だったと思う
ソーヴァがやや優先されるのはキルジョイ強化のせいだし、イニシのバランスはかつてないほど良い
レイズナーフは本当に謎で、ただでさえデュエはジェットとレイズしか息してないのに酷い調整
キルジョイはウルトの体力を早く元に戻そう
使用感は変わらずにナーフできるからこれがベスト
比較すると某XコーチがCRが強いってより他のチームの構成が弱いって言ってたのわかるくらい日本遅れてたな
未だに外国人レイナで壊すとかやってたし
正直xqqも大概あれじゃね
昔と逆でメタ構成に拘りすぎだし
まあいくらZETAが他の日本チームよりは強いとは言え、世界で見たらまだまだってことやな
xqqが配信で言ってることは気にしたらあかんで
逆張りマンや、本人も自分で言ってる配信者は逆張りや
チームの顔であるコーチが嘘つきってどうなの……
全部本当のこと言っちゃうヘッドコーチが配信してたらまずいでしょ
配信とかインタビューではいい加減なこと言う程度がちょうどいいのよ
コーチ辞めたあとのキャリアのこともあるから配信禁止するのも違うし
最速帰国ではあるよ
それでも国内だと無双できるぐらい他が弱いからな
それで壊されるリージョンなのは残念だけど、レイナ破壊には綺麗なセットや連携にはない美しさ、破壊の美があるから好き
俺が居なくなってジョイが居る環境で満足か?
正直、君の声聞くことなくなってちょっとだけ寂しいよ
なんでバランス悪くなっとんねん
チェンバーのトレードマークナーフとロックダウンバフマジでいらんかったな
しかも次からレイズの謎ナーフも追加やろ?
デュエのバランスどうにかしろよほんま
ジェット環境が嫌だからナーフでレイズピックと半々だったから均衡取れてたのにチェンバー強すぎ問題でナーフ後オペをまともに起用出来るのがジェットくらいしか居なくなったからピック率上がるのは正直riot的にどうなんだろう。
今回はレイズナーフ前環境でのプレイだったからまだ上の方にいるけど、ナーフ後のレイズを使うよかオペと他能力がまだ建設的なジェットのピック率が大きく上がる気がする。
他に有用なセンチが居ないからジョイのピック率は妥当。riotは何基準で強化弱体化を決めているんだろうか。
FUR相手に接戦したのFNCじゃない?
ぶっちゃけヨルレイナはもちろんフェニネオンもどう強化してもチーム戦で使いやすい能力にするにはもう厳しいよ
最低限ジェットレイズの選択肢がある環境にできたのは良かったけどそれももう終わる
チェンバー消えたのにキルジョイが独占したら意味ないしデュエ枠もネオンとかレイズ見れてたマップもメタ的にオペ持てるキャラがジェットしかいないからこいつしかいないし最悪。チェンバー環境の方がまだマシだった
DNGのアイスボックスの構成
ジェットじゃなくてレイズじゃなかった?
KCがデュエ0構成でオーメンでずっとオペ持ってるのとか面白かったから、またチェンバー程じゃないがデュエ以外でオペ持ちやすいキャラ出たらジェット環境も変わっていいと思うんだけど
チェンバーウルトのモタモタした感じ一生慣れない
俺は60%そこらで消された
kj,お前も消えて貰おうか!!
チェンバーをバフするだけで変わると思うけど
KJのultは10ポイントくらいでもいいし
タレットはハンドガン2発くらいで壊れていい
確かに一部にパワーバランスの問題はあるものの、構成を見ればアイボで新メタが誕生してトナメを席巻したり、でも優勝チームは黄金構成だったり、100tみたいなノーデュエ構成もあり、フラクチャーでも色々な異なる構成が見られた今のキャラプールはかなり健全だと言える。
構成の多様性は問題なく、一部ロールでピックされるエージェントが異常に偏っていることが課題かな。kjは強すぎるしレイズ亡き後のデュエもジェット一強時代が帰ってくるだろう。チェンバーバフと新センチがkjに対抗出来るパワーを持つ必要がある。
トレマの稼働範囲を60m(a~bは不可、a~midは可)くらいにして、ジェトのブリンク待機時間中のキルはブリンク復活に含めないようにすればまだ良くなる。
デュエの調整はもう諦めてるとしか思えんな
センチの一強状態はエリア保持が本来の役割なのにそれ以外が強すぎるのが問題だよね
昔チェンバーは1ピックとult、今のkjはグレとultが強すぎるのが良くなかった
チェンバートレマの範囲拡大(kjタレットの1.5倍とか)、kjのult弱体化、グレのダメージ減らすor回収ありガジェット減らすとかがいいかなと思う
チェンバートレードマークだけでもいいから変えして;;
ロックダウンのHP160にしてアフショのダメージ50×3にしよう