「Riotのアンチチート部門の現役社員が、賄賂を受け取りチート行為を黙認している疑いがある」VALORANT北米Challengersに不正疑惑、コミュニティ大会主催者がリーグの実態を告発

VALORANTの北米Tier2シーンでコミュニティ大会ブランド「Funhaver.gg」を運営している大会オーガナイザーのMr.FunHaver(Timothy)氏が、5月16日の自身のTwitch配信にてリーグ内での八百長やチート黙認の疑いなど複数の問題を告発し、コミュニティに大きな衝撃を与えています。
本件に関してRiot Gamesは声明を発表しており、現時点では「Riotのアンチチートチームに関わるいかなる人物に対しても、不正や関与の証拠は確認されていない」としたうえで、徹底的な調査を進めているとしています。


また、Mr.FunHaver氏は自身のXにて、今回の告発に対して想定を超える反響があったことを明かしつつ、事実に基づかない噂の拡散や無責任な中傷行為を控えるよう呼びかけています。
ここで一つ明確にしておきたいことがあります。現時点で、誰かを非難したり、嫌がらせや誹謗中傷を送るような行為は、証拠がない限り極めて愚かで間違っています。
私は非常に大胆な発言を公の場で行い、その結果として既に、そしてこれからも、何らかの影響が出ることは理解しています。私自身、それを甘く見ていたわけではありません。ただ、ここまでの広がりを見せるとは思っておらず、他の出来事についてもまったく予期していませんでした。
選手やLiga Ace、Riotなどに関する事実に基づかない噂の拡散は、極めて有害であると考えます。悪意のある人々が、私の言葉を歪めて自らの目的のために利用することは避けられません。しかし、それを防ぐために私自身がより慎重であるべきだったとも反省しています。発言には責任が伴い、誰かを名指しで非難することには大きな重みがあります。インターネットは記憶力が非常に長く、そして多くの人々にとって「真実」よりも「信じたいもの」のほうが重要なのです。
私の発言がきっかけで、誤った情報が広まり、無関係な方々に対して不当な嫌がらせが起きていることについて、深くお詫び申し上げます。私が当時「正しい」と信じていた情報が、もし誤っていたり、誤解を招くものであったと判明した場合には、正式に訂正する所存です。
私は、これを正すためには“パンドラの箱”を開けるしかないと信じて行動しました。しかし、今となっては、それを自らの手で行ったことを後悔しています。誰か他の人間に任せておくべきだったのかもしれません。
お願いです。これが何の意味もなさないとしても、どうか偽の情報を広めるのはやめてください。すべての人は、罪が証明されるまでは無実です。真実は必ず明らかになります。どれほど隠そうとしても、それは不可能なのです。
@mrfunhaver
なお、配信の内容については有志による要約が公開されており、その一部を翻訳した内容を以下に掲載します。
Tier2(Challengers)シーンの問題点
- RiotがChallengersで重視しているKPIは「Tier2からTier1に昇格したプレイヤーの数」。
- しかし、過去2年間でTier1に新規昇格したのは実質3人(以前からプロだった選手は含まない)。
- Riotはこのリーグに金をかける気がまったくない。リーグ運営費を出す気がなく、TO(大会運営者)に全負担を求めている。それはTO側にとって非常に不公平な条件だ。
- TimはRiotに対し「50万ドルでの運営案」を提示したが、Liga Ace(北米Challengers運営)の方が提示金額を異常に下げてRiotに採用された。
- その金額は、賞金と最低限の配信費しかまかなえないレベルで、運営費は含まれていないとされている。
- 1日4試合中、半分くらいのラウンドは観戦担当が離席しており、カメラすら切り替えず、観戦体験が最悪。実例として、practoの試合でラウンド中に一度もカメラ切り替えがなかった。
- Timは、これらの告発によりRiotから大会運営から外されることを覚悟している。
- 2023年から2024年にかけて視聴者数が大きく減少。
チーム問題
- QoRはコネでできた組織。snarlyを外したいと言った選手が逆に外された。資金問題で撤退予定。
- M80は選手に給料を払っておらず、資金難。資金の使い方も杜撰。
- 多くのチームがVALORANT(特にTier2)から撤退を検討中。理由はRiotやリーグ運営に対する不信感。
- 選手が引き抜かれたり、移籍したりでロスターが不安定なチームが多数。
Liga Aceの問題点
- 判定が一貫していない
- 連絡が遅く、情報共有も下手
- 個人的感情が絡む決定がされている
- リーグの管理が全体的に下手すぎる
重大な問題
- Riotのアンチチート部門の現役社員が、賄賂を受け取りチート行為を見逃している疑惑
- 試合の八百長目的で、賭け屋から大金のオファーが来ることもある(通常のレギュラーシーズン中でも)
- 金銭目的でキャリアを捨ててでも八百長に乗るチームがいても不思議ではない(=それくらい稼げない)
- ランクマッチでのウィントレード(ブースト行為)や、試合中の不正行為(チート)が広まっている
Sean Garesが配信中に乱入
- Sean Garesが配信に乱入。「1週間かけて進めてた案件をぶち壊された」と激怒。「黙ってろよこのピエロ」と罵倒。
- 「俺がこれから落とす爆弾に比べたらお前の発言は1%に過ぎない」
- Timは「俺たちは同じ側にいる」と応じ、マッチフィックスを容認していないと強調
- Seanは「これ以上話すな、捜査に支障が出る」として配信を退出
SeanのX投稿
https://x.com/seangares/statuses/1923256480549032371
- TimにDMで激怒し「お前のチーム全員燃やす」と送ったらしい(Kendrick Lamarの歌詞を引用したとかで笑われてる)
- ちなみにTimとSeanはこの件で後に和解済。
その他の話題
その他雑談・暴露
- TimはEWC(Esports World Cup)については触れたくないと明言
- 自分のロスターに給料を出す気はなかったが、一応支払った
- チートを名指ししないのは、間違っていた場合その人の人生を破壊するから
- 今までRiotやシーンに配慮して沈黙していたが、もうどうでもよくなってきた
- この配信がここまでバズると思ってなかった。金稼ぎ目的ではない
- Challengersの改善案は「一度壊して作り直すしかない」
- ROSEはネームバリューに釣られたコーチばかり獲っててマネジメントが下手。Tier3のまま終わる
- PRSはVantiK(イギリス人)のせいでダメらしい
- Seanが告発を出すならSplit 3自体が中止になるかもとの予測も
Tier3詐欺組織事件
- 「Tier2 / Tier3のチームに月2~5千ドル支払う」と言ってきた謎の人がいた
- 現実離れしたオファーだが、選手側からすると夢のような話で、試してみたくなるのも無理はない
- 選手たちは他のトライアルを断ってこのチームの話を待っていたが、だんだん雲行きが怪しくなり、結果的に詐欺だった
- Timが契約内容や金の話を聞こうとしたら急に冷たくなり、逆ギレまでされた
- 最終的には全部嘘だった。信頼を裏切られたことが一番腹立ったと語る
スクリムVOD漏洩問題
- TimがTalonをChampionsで手伝っていたとき、Bindの構成は自分とMiniの協力で組んだ
- その構成が他チームに漏洩していたと確信している
- 上位チームは対戦相手のVODを要求しないが、下位チームは敵意があるとVODを他に流すこともある
- どの程度FrosTとDRXコーチのtermiが関係していたかは不明
- FrosTのことは「賢い」と評価
コメント
コメント一覧 (2件)
VALOは急に規模大きくなってフランチャイズやリーグシステムの安定を意識したのが失策だった気がする
もともとCSで食えない選手の転職先だっただけだから、規模が身の丈にあってなかったんでしょ
アメリカ大陸におけるVALORANT競技シーンはCSとかいう煮詰まり過ぎたコロッセオの墓場から才能を拾い直すネクロマンシーでしかない自覚が薄い
RIOTにしたって選手にしたって稼げないのは仕方ない、人気が足りないんだから