【2020年版】ゲーミングモニターの人気おすすめ7選&選び方
VALORANTのような競技性の高いゲームにおいて非常に重要な役割を担う「ゲーミングモニター」。VALORANTで活躍する海外のプロゲーマーの約90%が240Hz出力のゲーミングモニターを使用しています。一言にゲーミングモニターといっても今やゲーミングモニターは多くのメーカーからさまざまな商品が販売されているため、どれを選べばいいのか分からないという人も多いはず。
今回は何を基準に選べばいいのか分からないという方に向けて、ゲーミングモニターの選び方とおすすめのゲーミングモニターを紹介します。
ゲーミングモニターと一般的なモニターの違い
ゲーミングモニターと一般的なモニターの違いは大きく分けて2つのポイントがあります。
まず1つ目はリフレッシュレートです。リフレッシュレートとは「1秒間に画面が何回書き換わるかを表した数値」(単位はHz, ヘルツ) で、この数値が大きければ大きいほどより滑らかな動きを描写できます。このリフレッシュレートはほとんどの一般的なモニターでは60Hzとなっていますが、ゲーミングモニターでは144Hz~240Hzが主流となっています。
1秒間に描写される画面の回数が多いと残像感やブレが軽減し、画面の視認性が高まります。結果的により高いパフォーマンスを発揮できるようになり、特に一瞬で勝敗が決まるVALORANTのようなタクティカルFPSでは無数の利点をもたらします。
2つ目は応答速度です。応答速度とは「画面上の1画素(ドット)がある色から異なる色に変化するまでの時間を表した数値」(単位はms) で、この値が小さいほど高性能であることを意味します。応答速度が高速なモニターでは画面の発色がよりすばやく切り替わるため、動きの速い映像でもくっきりとしたシャープな映像が描写可能になります。逆に応答速度が遅いと、ボケや残像が発生して視認性の低下につながる恐れがあります。
※ゲーム側(GPU)が1秒間に出力するフレーム数はfps(frame per second,)と呼ばれ、ディスプレイ側が1秒間に描写するフレーム数はリフレッシュレートと呼ばれます。
ゲーミングモニターの選び方は?
画面サイズ・画面解像度
画面サイズと解像度はeスポーツ大会で使用されるゲーミングモニターが24インチ前後・フルHD(1920×1080)が主流であるという理由から、ほとんどのFPSプロゲーマーも画面サイズ24インチ前後・解像度フルHD(1920×1080)のゲーミングモニターを使用しています。
画面サイズは上記の通り24インチ前後のものが主流となっていますが、最近では一回り画面サイズの大きい27インチのゲーミングモニターも売れ筋のモニターとなっています。
ここは好みで選んでも問題ないと思いますが、27インチモニターの注意点としては「視線移動が増えるため重要な情報の見落としが増える可能性がある」「フルHDの27インチモニターはフルHD24インチのモニターよりも画面が少し粗く見える」という点です。3インチしか変わらないといっても実際に見比べてみるとサイズ感は結構違うので注意してください。
解像度はフルHD(1920×1080)のものが主流となっていますが、最近ではより解像度の高いWQHD(2560×1440)や4K(3840×2160)のゲーミングモニターも増えてきています。ただし高解像度モニターはフルHDよりも綺麗な描写を期待できますが、解像度が高いとその分だけPCに掛かる負荷も大きくなるため、高FPS出力を維持することが難しくなります。
基本的には解像度1920×1080を選び、PCスペックに余裕があって高解像度が良いという場合には2560×1440のゲーミングモニターをおすすめします。
リフレッシュレート
リフレッシュレートとは「1秒間に画面が何回書き換わるかを表した数値」(単位はHz) で、この数値が大きければ大きいほどより滑らかな動きを描写できます。例えば144Hzのモニターだと1秒間に144枚の画像が書き換わるということになります。
現在主流のゲーミングモニターのリフレッシュレートは144Hz~240Hzとなっています。これに対して一般的なモニターは60Hzとなっています。通常のPC作業であれば60Hzでも全く問題ないのですが、動きの激しいFPS用途となるとやはり性能不足感は否めません。
基本的にリフレッシュレートが高いモニターほど値段も高額になります。最も一般的なゲーミングモニターは144Hzで値段も2万~3万とお手頃です。
60Hzから144Hzへの移行はかなり差を感じられますが、144Hzから240Hzへの移行は正直それほどの差は体感できないという意見が多くあります。予算に余裕がある場合は240Hzのモニターをおすすめしますが、そうでない場合には144Hzのモニターでも十分です。(240Hzを使ってから144Hzに戻ると変化に気づくという人が多いようです。)
注意点としては、せっかく高リフレッシュレートのモニターを購入してもPCのスペックが足りてない場合はその恩恵を受けられないという点です。当然高いフレームレートを出力するには相応のPCスペックが必要になります。例えば100fpsしか出力できないPCで240Hzのモニターを使用した場合、最高でも100fps分しか表示されないのでせっかくの高フレッシュレートモニターの恩恵を最大限享受できないということになります。
まずモニターを購入する前に自分のPCがどれほどのFPS値を出力できるのか必ずチェックしましょう。
Amazonで「ゲーミングモニター」と調べるとたくさんのゲーミングモニターが検索結果に表示されます。ここで一つ注意して欲しいのがゲーミングモニターとして販売されていても「高リフレッシュレートのモニターであるとは限らない」という点です。一概にゲーミングモニターといってもその基準はメーカーによってバラバラ。応答速度が高速だったり、単にゲーム用の機能が付いているだけという商品も「ゲーミングモニター」として売られていることがあります。応答速度が高速なのは上記でも述べた通り重要な要素の一つですが、やはりゲーミングモニターといえばやはり高リフレッシュレートで出力可能であるという点が一番の目玉機能です。ゲーミングモニターを購入する際は必ずリフレッシュレートに注目しましょう。
応答速度
応答速度とは「画面上の1画素(ドット)がある色から異なる色に変化するまでの時間を表した数値」(単位はms) で、この値が小さいほど高性能であることを意味します。応答速度が高速なモニターでは画面の発色がすばやく切り替わるため、動きの速い映像でもくっきりとしたシャープな映像が描写可能になります。逆に応答速度が遅いと、ボケや残像が発生して視認性の低下につながる恐れがあります。
現在販売されているゲーミングモニターではおおよそ応答速度1msのものが主流となっています。
応答速度には2種類の計測方法があります。1つ目は「黒→白→黒に変化するまでの時間」を計測したもの。2つ目は一般的にG2G (Gray to Grayの略) と呼ばれる「ある階調のグレー→異なる階調のグレーに変化するまでの時間」を計測したものです。ゲーミングモニターでは基本的に2つ目のG2G (GtoG) で表記されています。液晶ディスプレイのグレー階調数は「256階調」ですが、各メーカーはここからいくつかの階調をピックアップして応答速度を計測し、その平均値を中間階調の応答速度としていることが多いようです。このことから、メーカーの謳う応答速度は理論上の「最速値」であることが多いと言えますが、ここはあまり気にしなくても良いでしょう。
液晶パネル
意外とゲーミングモニターを選ぶ時に見落としがちなのが液晶パネルの種類。ゲーミングモニターで使用されている液晶パネルは主にTNパネル、VAパネル、IPSパネルの3種類です。
どの液晶パネルにもそれぞれ特徴がありますが、現在ゲーミングモニターで最も主流な液晶パネルは「TNパネル」です。
一般的にパネルの品質は TN<VA<IPS となっているのですが、TNパネルは安価であり応答速度が速いという理由から、さまざまなゲーミングモニターで使用されています。
IPSパネルは一昔前は高品質な反面、生産コストが高く、応答速度も遅いためにあまりゲーミングモニターには向かなかったのですが、最近では低価格化が進んでおり応答速度も早くなっているので、品質を求めるならIPSパネル搭載のゲーミングモニターをおすすめします。
ちなみにVALORANTプロゲーマーの約70%が使用しているメーカーはBENQ ZOWIEシリーズで、ZOWIEシリーズは大半のモニターがTNパネルを使用しています。プロの間でBENQ ZOWIEシリーズの使用率が高い理由は「BenQがゲーミングモニターの老舗ブランドであり品質が安定していること」、「積極的にスポンサード活動をしておりeスポーツ大会でも使用される比率が高いこと」という点にあると思います。ただし、最近ではBENQに限らず各メーカーから高品質なゲーミングモニターが発売されているので、自分の用途に合ったモニターを購入することをおすすめします。
下記にそれぞれの液晶パネルの特徴をまとめたので、ゲーミングモニターを選ぶ際の参考にしてみてください。
TNパネル
手頃な値段でゲーミングモニターが欲しい、プロが使用している定番のモニターが欲しいという方におすすめ。
VAパネル
※コントラスト比:画面内で最も明るい白と最も暗い黒の明るさの比で、画像のメリハリの強さを表す。
総合的にTNとIPSの中間に位置する液晶パネル。黒色が強調されるため暗いシーンが多いゲームではあまり向かないが、明るいゲームや映画にはおすすめ。
IPSパネル
現在は値段も安くなっており、応答速度も高速なものが売られているので画質や視野角を気にする方におすすめ。
垂直同期・FreeSync/G-SYNCとは?
PCゲームをプレイしていると必ず一度は耳にする「垂直同期」というキーワード。一体どのような機能なのでしょうか?
垂直同期とは、GPUの出力fpsをディスプレイのリフレッシュレートに同期させる機能のことです。
PCゲームでは、PCのグラフィックボードが出力するフレームレート(fps)が液晶モニターのリフレッシュレート(Hz)とずれた場合に、1枚の画像の中に複数フレームの画像が描画されてしまうことで映像が途中で左右にずれたように見える「テアリング」という現象が時々発生します。
この問題に対策すべく開発されたのが、垂直同期(V-Sync)という機能です。垂直同期では、GPUの出力fpsをディスプレイのリフレッシュレートに合わせことでテアリングを抑制してくれます。これだけ読むと垂直同期(V-Sync)は非常に便利で画期的な機能のように思えますが、一つ致命的な欠点があります。
GPUの描画能力がディスプレイのリフレッシュレートを常に超えられる場合(Hz<<fps)は問題ありませんが、これはよっぽどの高性能PCでない限りは難しいでしょう。
垂直同期を有効にした状態でディスプレイのリフレッシュレートを1でも下回ってしまった場合、垂直同期の仕様上、次のリフレッシュのタイミングまで待つことになります。例えば60Hzのディスプレイを使用していてfps値が59になった場合、そのフレームでは30Hzで描写されることになります。この60Hzから30Hzに落ちる時にディスプレイは1フレームを待たなければならず、映像がカクついて一瞬止まったように見える「スタッタリング」という現象が発生します。(垂直同期についてもっと詳しく知りたいという方はこちらをご覧ください。)
そこで従来の垂直同期のデメリットを補った新たな新技術「FreeSync/G-SYNC」が登場しました。ただし、FreeSync/G-SYNCはディスプレイ側が対応している必要があるので、これらの機能を使いたい場合には対応モニターを購入する必要があります。
FreeSyncはAMDが開発、G-SYNCはNVIDIAが開発した技術になります。どちらも機能面に関しては似たりよったりですが、一般的にG-SYNC対応モニターはNVIDIA製の専用基板が必要になるので値段が高めです。
また、G-SyncはGeForceシリーズのGPUのみ対応(GeForce GTX 650Ti以上)、FreeSyncはRadeonシリーズのGPUのみ対応(Radeon R7 260以上)となるのでご注意ください。
おすすめゲーミングモニター:144Hz編
低価格ながら十分な性能:HP 25x
約2万円という安さにも関わらずG-SyncとFreeSyncに対応したHP製の24.5インチ144Hzゲーミングモニター「HP 25x」。応答速度も1ms(GtoG)と高速で、画面を回転させて縦画面で使えるピボット機能にも対応しています。
極薄ベゼルを採用しているためデザイン性にも優れており、低価格帯モニターにありがちな貧弱なスタンドでグラつくといったこともなく、かなりどっしりとしたスタンドが採用されています。
ゲーマー向けの搭載機能こそ少ないものの、この価格帯でG-Syncに対応しているという点を考慮するとコスパは非常に高いと言えるでしょう。
同じシリーズの「HP 24x」もおすすめです。こちらは画面サイズが23.8インチとなっており、HP 25xより若干画面サイズが小さくなっています。デザインが若干異なる・内蔵スピーカーが搭載されているという点以外には大きな違いはなく、実質サイズ違いのモデルとなっています。
定番モニター:ZOWIE XL2411P
ゲーミングモニターの定番ブランドBenQの人気No.1モニター「ZOWIE XL2411P」。144Hzリフレッシュレート・応答速度1msといったゲーミングモニターの基本的な性能はもちろんのこと、ゲーム用途に特化した機能が多く搭載されているゲーミングモニターの超定番商品です。
「ZOWIE XL2411P」は暗いシーンでの視認性を高める「Black eQualizer」や色の鮮やかさを調整し索敵をしやすくしてくれる「Color Vibrance」を搭載しており、FPSゲーマーにとっては非の打ち所がない非常に優秀な商品となっています。
VALORANTのプロゲーマーの間でも評価が高く、実際に使用しているプレイヤーも多いようです。価格と性能のバランスが非常に良いので入門用に最適なゲーミングモニターと言えるでしょう。
144HzのIPSパネルモニター: ASUS TUF Gaming VG259Q
IPSパネルを採用した24.5インチ144Hzゲーミングモニター「ASUS TUF Gaming VG259Q」。178度の広視野角と高い色再現性を実現したIPSパネルを搭載していながら応答速度も1msと高速です。
ゲーム画面全体の表示を改善し、暗い場所に隠れている敵を見つけやすくする「Shadow Boost」、クロスヘアやFPS値を表示する「GamePlus」、ゲームタイトルに合わせて6つのプリセットから最適な表示モードを選択できる「GameVisual」など、ゲーム用途に特化した機能も多く搭載されています。
G-Syncにも対応しているのでゲームはもちろんのこと、高精細なIPSパネルを搭載しているのでその他の用途にも幅広く使えるモニターとなっています。
おすすめゲーミングモニター:240Hz編
プロ使用率No.1モニター:BENQ ZOWIE XL2546
144Hz編で紹介した「ZOWIE XL2411P」をさらにパワーアップさせたBenQ ZOWIEシリーズの最上位モデル「BENQ ZOWIE XL2546」。最大240Hz対応でゲーマー向け機能は「Black eQualizer」「Color Vibrance」「DyAc」を搭載しているまさにプロ仕様のゲーミングモニターです。
さらに、設定へのアクセスや保存されたモード・さまざまな入力の切換えが瞬時に可能な「S.Switch」やゲームに集中するための「アイシールド」も搭載されており、長年プロゲーマーを支えてきたノウハウが全て詰め込まれています。
プロ仕様のゲーミングモニターということだけあって、価格はやや高めですがそれに見合うだけの価値は間違いなくある商品です。
現在Absolute JUPITERの選手を含むVALORANTプロゲーマーの多くがこちらの「ZOWIE XL2546」を使用しています。予算に余裕があり、ゲーム用途で最高のパフォーマンスを発揮したいという方に非常におすすめのゲーミングモニターです。
0.5msの超高速応答モニター:Acer KG251QIbmiipx
応答速度1msの製品が多い中、0.5msという高速応答を実現した240Hzゲーミングモニター「Acer KG251QIbmiipx」。
暗がりでの視認性を高める「ブラック・ブースト」やジャンルに応じて最適な映像モードを8種類から選べる「Gameモード」など、ゲーミングに特化した機能も搭載されています。
G-Syncにこそ対応してないものの応答速度0.5msはなかなか他の製品には無い魅力であり、かつ価格も比較的安価なので入門用のゲーミングモニターとしても非常におすすめです。
秀逸なデザインに文句なしの性能:Dell ALIENWARE AW2521HF
240Hzのリフレッシュレートと応答速度1msのIPSパネルを搭載したゲーミングモニター「Dell ALIENWARE AW2521HF」。
G-Sync対応・sRBG99%カバー、「レジェンド」と呼ばれる新デザインコンセプトを採用しており、機能性とデザイン性を両立したゲーミングモニターとなっています。
さらに3年間のドット抜け保証も付いているため、安心して購入できる点も魅力です。性能だけでなくモニター本体のデザインも重視したいという方におすすめの商品です。
280HzのIPSパネルを搭載:ASUS TUF Gaming VG279QM
広視野角と高い色再現性のIPSパネルを搭載し、従来の144Hzモニターおよそ2倍となる280Hzの超高速リフレッシュレートを実現した27インチゲーミングモニター「ASUS TUF Gaming VG279QM」。
画面のブレやティアリングを抑え、高フレームレートのゲーム映像を維持する「ELMB SYNC」や暗いシーンの視認性を高める「Dynamic Shadow Boost」などのゲーム機能も搭載されています。
G-Syncに加え、従来のモニターに比べより広色域・高コントラストを実現するHDR(ハイダイナミックレンジ)にも対応している最高品質のゲーミングモニターです。今主流の240Hzのさらに上を行く怪物スペックの280Hzディスプレイ… さすがゲーマーとしてのロマンを追い求めるASUSといったところでしょうか。
コメント