パッチ4.04での「アイスボックス」の変更について、開発チームが改善点や変更の意図を語る
パッチ4.04にて大幅なアップデートが実施されたアイスボックス。改善された点やその根拠など、これらの変更について詳細に語られた記事がVALORANT公式サイトより公開されました。
アップデート後のアイスボックスでは、Bサイトを中心に随所に様々な変更が加えられています。詳細については下記記事をご覧くください。
パッチ4.04でのアイスボックスの変更について
こんにちは!Joe Simasです。ゲームデザイナーとしてマップチームに所属しており、Episode 4 Act IIの一部として実装されるアイスボックスのデザイン変更を担当しました。変更点の概要だけを知りたい方は、パッチノート4.04をご覧ください。
この記事では、今回の変更について深く掘り下げながら、改善された点やその背後にある根拠について皆さんにお話しできればと思います。
箱の中身はなんだろな?
アイスボックスは複雑で立体的なゲームプレイを要求するマップです。パッチ1.14でのアップデートを始め、徐々に改良を重ねてきたことで、おおむね満足できるクオリティーにはなりました。とはいえ、Bサイトにおけるプレイパターンにいくつか好ましくないものが存在することを認識してもいました。皆さんからそれについて変更の必要性を指摘するフィードバックをいただいたこともあり、今回の調整に行きついたのです。
フィードバックに基づいてBサイトに大幅な変更を加えるほか、アイスボックス全体のクオリティーを底上げするような細かな変更も、要所要所で行っています。
B サイト:アプローチ、コントロール、ディフェンス
では、アタッカー視点のBサイトへのアプローチから順に確認していきましょう。
まず、アタック側スポーン付近の建物の出口が変更されました。これにより、サイトに向かう際に吊り上げられたコンテナ下のエリアをクリアしやすくなります。また、「グリーン」(大きな緑のコンテナのエリア)にどう攻め込むかの選択肢が増えると同時に、より効果的に互いをサポートすることが可能になります。
グリーンにある通路はエリアを緩め、少しだけ幅を広くしたことで複数人でのプッシュがやりやすくなりました。そして最後に、「イエロー」(大きな黄色のコンテナのエリア)付近の窪みも幅が広くなりました。
さて次は、注目トピックのひとつであるイエローについてです!
Bサイトで見られるプレイのひとつに、イエローを制圧したアタッカーがその後ずっと身を隠しながらエリアを確保し続ける、というパターンがあります。イエローには強力なポジションが多数あり、一掃するのが難しいので、これは理にかなったプレイです。
しかし私たちは、こうした戦略の有効性はある程度残しながらも、イエローの有利すぎる強みを削りたいと考えました。これらの変更により、プレイヤーは自分の位置取りについてこれまでよりも、もう少し深く考える必要に迫られるでしょう。設置物などを使ったエリアの制圧や敵の一掃も、やりやすくなるはずです。また、次にお話しするサイト自体の変更とも関連しますが、こうした変更によって、アタッカーにとってはこれまでよりも深く進攻し、広いエリアを制圧する動機が強くなるでしょう。こうした戦略を推進することで、アイスボックス全体のゲームプレイに良い影響を与えるだろうと考えています。
では次に、Bサイト自体についてお話しします!
下段のコンテナを閉めることにしました。このあたりの構造が複雑なせいで確実なクリアリングが困難で、サイト内での行動が難しくなっていました。また、薄い壁に囲まれての戦闘は、決して理想的な戦い方にはなりませんでした。新たな配置はより安全なプレイの選択肢を提供し、ラウンドが展開するにつれて心理的な駆け引きも行いやすくなるでしょう。あわせて上段コンテナの出入口の位置を移動させたので、ディフェンダーの視認性が向上し、グリーンから接近するアタッカーもカバーできるようになります。
さらに、外壁とクレーン構造の位置も移動させました。これで「雪だるま」へと続くスペースが削られるので、スモークをうまく置けば十分にカバーできるはずです。
「デフォルト」の古いボックス(スパイク設置ゾーンに隣接しているエリア)は中央側に寄せました。これによって、「DANGER」(クレーン下のコーナー)からミッド側チューブ下への視線が遮断されます。ボックスがスパイク設置ゾーンからいなくなったので、設置ゾーン自体もグリーン側に向かって拡張しました。こうすることで、アタッカーはBサイトを確保していれば、比較的安全な位置にスパイクを設置できるようになります。設置エリアは「雪だるま」側に向けても拡張され、上部コンテナにかかるブリッジにもスパイクを設置できるようになるので、スパイク設置の際に新たな選択肢が生まれるでしょう。
最後に…Bバックの建物は正式に閉鎖されました。これは、アタッカーがサイトにより深く進入して、制圧するチャンスを得られるようにするためです。また、この変更によってフェンス越しのプレイの存在感が増すことを願っています。
アイスボックスの利便性のアップデート
さて!Bサイトの話を終えたところで、皆さんに見落としてほしくない、全体の細かい変更についてお話しましょう。
ボイラーの坂道を簡略化して幅を狭めたことで、より確実にスモークでカバーできるようになりました。さらに、敵のピークがどこから来るかを予測しやすくなり、コントローラーのエージェントはより直感的にエリアを把握できるはずです。
例のキングダムのキッチンはずいぶん古びてしまっていましたが、今回の変更で後壁をリノベーションしました!これによってキッチン周辺の移動がしやすくなり、ディフェンダー側スポーンから向かってくる際に、もう少し安全に入って来られるでしょう。
次は些細な変更ですが、スクリーンへの出入口の天井を低くしました。その意図は、あの厄介な「足狙い」を削除することです。誰だって、足に銃弾が飛んでくるのは嫌ですから。
Aサイトにあった高さの低い遮蔽物はボックスに取り換えられました。これはディフェンダーにしゃがみ込める新たなポジションを提供するためです。
パイプのアタッカー側の段差も無くし、ヘッドピーク出来ないようにしました。アタッカー側はAサイトに接近する際の選択肢が多いので、少しシンプルにしようという狙いです。
おわりに
変更点は以上です!これらの変更がBサイトに新鮮でエキサイティングなプレイのきっかけとなり、アイスボックスがこれまでよりも直感的にプレイできるマップに仕上がったことを願っています。Hiko選手が華麗なクラッチを決めたスポットがなくなってしまうのは寂しいですが、今回の変更によってどんな新しいクラッチが生まれるのか、今から楽しみにしています!
そしていつも通り、皆さんからのフィードバックをお待ちしています!皆さんのサポートがあってこそ、私たちはVALORANTを最高のゲームにすることができるのです。今回の変更点およびマップに関するご意見がありましたら、ぜひ私までご連絡ください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。それではアイスボックスでお会いしましょう。
関連リンク:パッチ4.04でのアイスボックスの変更について
コメント
コメント一覧 (1件)
めっちゃ戦いにくくはなった。
以上、毎日ヌーブ匿名ブリーフより