VALORANTのマッチデータやニュースを掲載している「VLR.gg」でライターを務めるOminous氏が、「統計的には2回目のピストルラウンドよりも1回目のピストルラウンドのほうが重要だ」と結論付ける記事を公開しました。
以下、Ominous氏のMedium記事より一部抜粋
VALORANTにおけるピストルランドは、試合における流れを作り、さらには続くラウンドでのマネー状況を左右する非常に重要なラウンドです。各ハーフに1回、ゲームを通して合計二回行われるピストルラウンドですが、ここで疑問が生まれます。1回目と2回目のピストルラウンドでは一体何が違うのでしょうか?また1回目と2回目は、試合の結果に同等の影響を与えるのでしょうか?
本記事のテーマは、どのピストルを買えば勝率が上がる等を解説することではありません。代わりに、2つあるうちのピストルラウンドのうち、どちらの方が重要なのか。仮にどちらかの方がより大切であった場合、どの程度の差があるのかを明らかにしたいと思います。本記事では「VCT: Stage 3 Masters」のデータを使用しています。

右下に書いてある通り、VCT Masters 3では計66マップがプレイされました。つまり1マップにおいて必ず2回あるピストルラウンドは132回行われたことになります。上のベン図を見ればわかる通り、1回目のピストルランドのみを取得したチームがマップを取った回数が17回なのに対して、2回目のみを取得したチームは14回しかマップを取っていません。

両方のピストルラウンドを取ったチームがマップを取った回数は29回でしたが、これはVALORANTのマネーシステムを理解している方にとっては別に不思議な結果ではないでしょう。逆に、両方のピストルラウンドを落としたチームがマップを取った回数は6回しかありません。
両方のピストルラウンドを落としたチームが勝利した回数が6回だと明記しましたが、この内訳が興味深い結果となったので少し触れていきます。この6回の内の4回はアイスボックスで起こりました。その4試合は以下になります。
アイスボックスは、プロシーンにおいてはアタッカーサイドのラウンド取得率が61%と、非常に攻撃側有利のマップとなっています。アイスボックスが外れ値となったのは単なる偶然か、特殊なマップ構造が原因かはわかりませんが、特筆しておく価値はあるでしょう。
少し逸れましたが、最初の疑問である「どちらのピストルラウンドの方が重要なのか」という疑問に話を戻します。より分かりやすくするために円グラフを用意しました。

上の円グラフを見ればわかるように、1回目のピストルラウンドのみを取ったチームが26%を占めるのに対し、2回目のみを取ったチームは21%と若干少なくなっています。なのでグラフだけを見れば、1回目のピストルを取ったチームの方が勝っていると言えるでしょう。
加えて、両方のピストルラウンドを取ったチームのデータを加味すれば、より1回目のピストルラウンドの重要性が見えてきます。66マップの内、46回(両方のピストルラウンドを取り勝利したチームと、1回目のみのピストルを取り勝利したチームの合計回数)は1回目のピストルラウンドを取ったチームが取得しているのです。こちらは約70%となります。この計算を2回目のピストルラウンドに当てはめると、約65%です。以上より、「統計的に見た場合、1回目のピストルラウンドは2回目のピストルラウンドより重要」と言えるでしょう。
こちらまでがOminous氏のピストルラウンドの重要性に関する記事となります。筆者としては、サンプルサイズが66試合と非常に少ないことや、1回目のピストルラウンドのみを取得したチームと2回目のみを取得したチームでの勝利数に大差がないことから、実質的な重要性に大きな違いはないと考えています。
しかし、ピストルラウンドを2回とも落としたチームの勝率が2割以下であるなど、データ自体は非常に興味深いです。こちらのデータはVCT: Stage 3 Mastersの物なので、アビリティに特殊なピストルを持ったチェンバーの登場により、また大きく環境が変わるかもしれません。