G2 valyn「Kickoff前はG2がメタを先取りしており、まるで王者のようだった。今は皆がそれを理解し、コピーしてきている」―メタの変遷とメンタリティについて語る

「G2 Esports」のIGLを務めるvalyn選手が、先日行われたLEVIATAN戦後Pedro Romero氏のインタビューに応じています。非常に興味深い内容となっていたため、一部を要約しました。
―― LEVIATANとの試合を勝利し、レギュラーシーズンでの快進撃が続いています。今日の試合はこのシーズン(Stage1)において一番難しい試合だったと思いますが、今どのような気持ちでしょうか?
valyn:最初から最後まで接戦でしたので、勝利できて嬉しく思います。ヘイヴンを10-2で折り返したとしても、相手の構成によっては攻撃側が難しいこともあります。アンチボーナスラウンドにおいて、Cのポストプラントで敗れてしまったように、いくつかのラウンドでは自分たちの思うように進みませんでした。
そこから、空気が少し厳しくなったように感じました。そうなると、ゲームは難しくなります。正しいコールをすることに集中しなければなりませんし、同時にチームをいつも通りの状況に保つこと、冷静さを維持することにも集中しなければなりません。だから難しいんです。
trentが(※最終ラウンドで)クラッチしたとき、肩の荷が下りたような感じがしました。でもLEVはいいプレイをしましたし、僕たちにはああいうテストゲームが必要でした。現実を確認するのは、いつだっていいことです。
―― LEVはこの対戦まで、不安定な状況だったと言っていいでしょう。今年に入ってからチーム内で絶え間なく起こっている変化を考えれば、チームとしてはまだ未完成です。そのうえで、LEVがこの試合に向けてどのような対策をしてきたのか、あなたには自分なりの考えがあると思います。
今シーズン、このチームにとって、ロータスにおいてははもっとも競った試合でした。LEVが具体的に何をしてきたことで難しくなったのか、それとも彼らの調子が単によかったからなのか、ゲーム内の観点からもう少し詳しくお話を伺いたいです。
valyn:彼らの構成のコンビネーションだと思います。ロータスを空けてきて、明らかに彼らが有利なマップピックなわけです。そうすれば、私たちがロータスをピックすると知っているわけですから。彼らは明らかに1週間ずっと練習して、私たちの映像を見て研究してきたんでしょう。それでも、私たちには自信がありました。毎試合勝って、今8…9連勝中なんですから。
※G2は今年に入ってからロータス無敗、9連勝中
ただ、何が起こるかわからないというのは練習部屋で話していました。”空けてきたってことは、めちゃくちゃ練習してきてる”とね。彼らは非常に充実したゲームプランを持っていたので、分析するのは非常に難しかったです。
例えば、彼らは2段階の計画をきちんと立てていました。こんな感じで始めて、順応してきたらこのセットアップに移る、というように。だから私たちはヒントを見つけよう、彼らは毎ラウンド何をしようとしてきているのだろう、と試行錯誤していました。どう言っていいのかわかりませんが、最高のライブパフォーマンスの一つみたいな感じでした。
彼らはロータスを見せておらず、新しい構成を使用したわけですから、それに対する理解や対策なしに、チームを分析し、彼らのやっていることを理解しようとしていました。彼らは私たちの試合をよく研究したのでしょう。私たちのIQを使ったという意味で、素晴らしいチームの勝利といえるものでした。
(中略)
―― マップ2から3へ、あるいは1から2,3と進むにつれて、あなたの視点からは、試合の進行をどのように見ていましたか?ロータスでのLEVのゲームプランを一歩一歩読み解いていくような段階から、フラクチャーでのプレイの難しさにも対処していかなければなりません。適応という意味合いですが、ヘイヴンで試合を締めようとしていました。
valyn:そうですね、マップ1については説明しました。マップ2、フラクチャーはとてもカオスなマップで、文字通り表現すると、泥んこになって戦わなければなりません。サイトのホールドや、勢いなどです。セットアップをする時間はありません。撃ち合いのアイデアを出して、go,go,goって感じですね。
そういう面に関して僕らは少し遅く、彼らのほうが速かったです。そういう部分を理解するという意味でも、準備不足だったと思います。私たちはゲームをよく理解しているけれど、フラクチャーのようなマップでは全く違うスキルセットで、今日はそれが足りなかったので、上手くなる必要があります。
そして、私たちはただその負けを受け入れました。彼らは僕らより優れていて、フラクチャーの準備ができていた。ヘイヴンで圧倒しに行こうってね。
ピストルラウンドで負けて、状況が不安定になるとも思いましたが、その後10-2の折り返しで不安を吹き飛ばすことができました。次のピストルを取ればもっと話は早かったんですが、それができず、ボーナスラウンドも落としました。さっきも言いましたが、そうなると少し空気的に厳しくなります。ただヘイヴンではクリーンなラウンドがあったので、まだコントロールできているように感じていました。
ただかなりプレッシャーのかかる試合で、こうした折り返しからゲームを締めるのは、(Kickoffの)Sentinels戦・グランドファイナルのマップ5で、9-3か10-2のリードから危うく負けかけたことがフラッシュバックしました。ヘイヴンでは時々怖いところもありますが、今後良くなっていくと思います。
(中略)
―― VCT Americas、あるいはMasters Bangkokと戦ってきて、他の試合と比較して今回の試合の難しさはあったでしょうか?VCT Americas王者に最も近いと言われるなかで、今のチームの状態であったり、対戦相手があなたがたに投げかけてきた多くの挑戦に対処しなければならないということに、興味があります。
ここで私が知りたいのは、Stage1やKickoff、Mastersなどこのチームがこの1年を通して常に直面してきた最大の課題は何だと思うか、ということです。
valyn:私たちは現在倒すべき目標であり、みんなが最高の練習を1週間積んで挑んできます。彼らはG2に勝利し、G2に勝ったチームとして知られたいと思っています。彼らにとっての悪い知らせは、私たちもそれを自覚し、モチベーションのために利用して、同じ力でやってくるということです。”やつらが来るぞ、どんなチームかどうかは気にしないぞ”ってね。私はそれを最初から言い続けてきました。
MIBR戦もLEV戦も、最もハードな試合の一つになることはわかっていました。彼らはいわば”生きるか死ぬか”の状況で、最高のチームと対戦するわけです。謙虚にならなければならない。地域No.1であるというのは、つまりそういうことです。
今言ったように、このチームには非常に強いメンタリティがあると思います。勝者のメンタリティが植え付けられていて、それがアドバンテージになって後押ししてくれます。”今週は楽に勝てると思っていたら、負けるぞ。負けたいのか?いや、今頑張ろう”とね。それが、この問題に対する解決策です。どのチームもそれに直面します。
格言がありますよね?「トップに立つのは簡単だが、ありつづけるのは難しい。」ただ私たちは、ありつづけるための方法を見つけようとしています。だって、勝つことに勝る喜びはないんですから。
―― 好奇心からなのですが、あなたにとって最大の挑戦だったチームはどこですか?Masters Bangkokで敗れたT1が挙がるとは思います。あなたたちが普段計画していることを、大きく狂わせてしまうようなチームは他にありますか?
valyn:正直に言えば、Americasに戻ってきてから、どの試合も本当にハードでした。NRG戦を除けば(笑)NRGには申し訳ないですが、実際そうでした。
※NRG戦は13-1 / 13-6で圧勝
valyn:FURIA戦は0-8からのスタートでしたし、みんなうまくなっています。他の人がメタをプレイするのを見て、それにそれに合わせてきています。Kickoff前は自分たちがメタの先取りをしていて、まるで王者のように見えました。このゲームがどうなるのか、私たちは正確に知っていました。コーチングスタッフのおかげです。
今では誰もがそれを理解し、私たちの試合を見て、なんでもコピーしようとしてきます。私たちが利用しているものと同じものを使ってくるチームに、どうやって勝つか?それは難しいんです。時を経るにつれて、みんながそれを理解し、試合は今厳しくなっています。
もし1つ選ぶとしたら、僕らに勝ったT1です。EDGも私たちに対していいゲームプランを持っていたと思います。地域内で言えば、MIBR戦が最もハードでした。
(中略)
―― レギュラーシーズンは残り1試合、Cloud9戦です。最終戦への思いを聞かせてください。
valyn:プレイオフ第1シードの座を争う試合になります。C9はいいチームなので、プレイオフの不戦勝を得るために全力で取り組んでいます。どのインタビューでも行ってきましたが、彼らは怖いチームで、何が起きるかわかりません。
XeppaaがOXYと一緒に30キルしてくるのか、それとも(※13-6 / 13-8で勝利した)Kickoffのように、出し抜くことができるのか。わからないからこそ、対戦相手は常にリスペクトしなければなりません。チーム全員が同じメンタリティを持っていると思います。
そしてその試合に臨むにあたって、今週よりもさらに良くなれると思います。というのも、僅差で勝った時はなぜ接戦になったのか?なぜ圧倒できなかったのか?ということを研究します。そうして、良くなっていくんです。C9もそうしてくれることを願っています、だって私たちと対戦するんですから。
コメント
コメント一覧 (4件)
NRG草
しれっとNRG殴られてて笑った
mibr戦が最もハードだったってしてるのはやっぱaspas効果かなぁ
正直アメリカズで抜けすぎてることが原因で負ける可能性増えそうだもんな
FNSじゃなくてVerno中心にチーム組み立てておけばvalynに鼻で笑われることもなかったのに…