
「VCT 2022 APAC Stage2 Challengers」のグループステージが15日より開始、各国の代表チームが熱戦を繰り広げています。本稿ではベトナムを1位通過したFancy United Esportsが初日の第4試合で見せた、驚きの作戦を紹介します。
注目を集めたのはFancy United Esports(以下FCY)-FW Esports(以下FWE、タイ2位)の一戦。FCYが1マップ目のブリーズを13-10で制すると、次のバインドで登場したのはスカイ・チェンバー・ヴァイパー・アストラ・オーメンというノーデュエリスト3コントローラー構成でした。
守りマップと称されることも多いバインドですが、攻めスタートとなったFCYは主にBを攻めて順調にラウンドを取得。ここでは、同チームの攻めの特徴が最もよく出ていた第12ラウンドを取り上げ、作戦を解説していきます。

今回もB攻めの方針を取ったFCYはポイズンクラウドをフッカー前に使用し、ヴァイパー・オーメンの2人でBショートを確保。対するFWEはA3B2の配置、ブリムストーンのスカイスモークを利用してBロングを前目で抑えようとしています。

それに対しFCY側はトレイルブレイザーを使用、オーメンのワンウェイスモークに加えてアストラのスターも設置されているため、FWE側はサイト内に下がらざるを得ません。また、それと同時にヴァイパーがスネークバイト、オーメンがパラノイアを使用し、相手のフェイドを退かせます。この攻防により、FCYはフッカーとBロングを確保しました。

B攻めと読んで2人を寄せ、フッカーの窓にスモークを炊くFWEですが、FCYは気にせず攻撃を続行します。回収したポイズンクラウドをサイト内に投げ込み、そこに向かってオーメンがシュラウドステップでエントリー。以下の図のようにスキルを撃ち込み、サイト内の制圧を目指します。

エルボー側にネビュラ、サイト内にガイディングライトとグラビティウェルを使用したことで、FWE側はサイト内で上下に分断されます。返しのフォールトラインはタイミングが合わなかったこともあり、FCY側は手前の2人を落とし、サイト奥の2人もトレードキルに成功。結果、2対1と人数有利でのスパイク設置となりました。

Aサイトから寄ってきたFWE側のチェンバーに対し、FCYはエルボーに2名という配置を選択。ノヴァパルス→グラビティウェルという順番にスキルを使用して解除を阻止、時間が無くなってきたところで撃ち合いを選択し、このラウンドで勝利を収めました。
同チームはBロングをオペレーターで抑えられた際もノヴァパルス→グラビティウェルの順に使用し、チェンバーをサイトに退かせていました。アストラがスモークを炊く機会は非常に少なく、スタンもしくは衰弱を常に狙うプレイスタイルは、イニシエーターに近いものを感じます。クールダウンの兼ね合いもありますが、1ラウンドに4回まで弱体化されたシーズとフォールトラインを安全に使用できると考えれば、新たなアストラ運用の可能性が見えてくるでしょうか。
なお、攻撃で8-4とリードしたFCYは守りで2本しか取ることができず、10-13の逆転負けを喫します。スモークを駆使して前目での守りを見せていましたが、十分に情報を取ることができず、攻めの時ほど経験値の差を見せられませんでした。しかし、3マップ目のヘイヴンではスカイ・ブリーチ・チェンバー・オーメン・アストラというこちらも驚きの構成を披露。バインドと同様にアストラのイニシエーター運用を見せ、13-8で勝利しています。
この勝利により、FCYはグループステージの通過まであと1勝。次は-BLEED(ミャンマー・シンガポール3位)と対戦し、敗れた場合は最後の1枠を賭けてDeciderに回ります。