6月23日、「VCT 2025 Masters Toronto」のグランドファイナルが行われました。「VCT 2023 LOCK//IN」「VALORANT Masters Tokyo 2023」に続く3度目の国際大会制覇を目指すFNATICでしたが、Paper Rexに惜しくも1-3で敗れ、準優勝となりました。
本稿では、試合後に行われた記者会見でのインタビュー内容を掲載。FNATICの選手陣とヘッドコーチのMilan氏が試合を振り返りました。

― 今回の試合で、対戦相手が提示した最大のチャレンジは何だったと思いますか?
Chronicle:まず、私たちがローワーブラケットから勝ち上がった時点で条件は厳しかったです。マップ面での大きなアドバンテージを失い、相手は苦手な2マップをBANできます。実質、BO5を1-2のスコアから始めるようなもので、あと1マップ落とせば終わりというプレッシャーのなかで精神的に立て直すのは本当に大変です。
もっとも、相手も「あと1マップで優勝」という同じ重圧を受けていたはずですが、PRXはその圧をうまく処理し、私たちはできませんでした。正直、今日はコンディションも良くなかった。ローワーブラケットを連戦で勝ち上がり、2日連続でBO5を戦った後でしたから、エネルギーは大会序盤ほど高くありませんでした。
― kaajak選手に伺います。ApeksでのAscensionトーナメントからここまで大きく成長し、チームに必要な存在であることを証明しました。かつてはデュエリストとしてDerke選手の穴を埋めるにあたり不安もあったと語っていましたが、今では完全にチームにフィットしています。初出場のMastersでいきなり準優勝を果たした今、Championsへ向けてご自身とチームは、さらに高みに到達できるとお考えでしょうか?
kaajak:はい、まだまだ上を目指せると思います。自分自身、個人としてももっと良くなれる余地がありますし、準優勝がどんな気持ちかも今回で分かりました。甘いようでいて、もう二度とこの順位で終わりたくはないですね。

― 今日はBO5でついに皆さんのパールが見られました。敗北でしたがとても強い内容でした。Alfajer選手にお聞きしますが、ネオンを使ってみてどうでしたか? またチームとしてはAlfajer選手のネオンをkaajak選手と比べてどう評価しますか?
Alfajer:正直、ネオンはkaajakのほうが100%上手いです。パールでは何をするか全然決めていなくて、とりあえずエージェントをロックして突っ込んだだけなんですが、それでもほとんど勝てそうでした。だから何と言えばいいのか分かりませんが、本当に準備が出来ていませんでした。そのまま公式戦に出ましたが、うまく出来た方だと思います。

― Boaster選手に伺います。今回のPRXは、これまで決勝で敗れたときと違い、逆境を押し返す力を見せました。勝者には必須のスキルで、あなた方も過去の優勝時にはそれを発揮してきましたし、今日のシリーズでも良い場面はありましたが、最後にものにできませんでした。勢いが揺れ動く場面で最も苦労した点は何でしょうか。また流れを取り戻す際に何がうまくいかなかったのでしょうか。
Boaster:Paper Rexは本当にエネルギーに満ちていて、その勢いを試合の推進力にしていました。今日は私自身がまったく試合に入り込めず、チームを失望させてしまったと感じています。最後のマップでAlfajerとChronicleがあれだけキルを取っていれば普通は勝てるはずですし、アイスボックスでもチーム全員があれほどキルしていたらもっとクリーンに勝ち切れたはずでした。他のマップでも同様です。
Paper Rexの勝利は心から祝福しますが、自分自身にはとても失望しています。もっとチームのためにできることがあったはずです。試合後、仲間がどれだけ悔しがっていたかを見て、私はチームのためにもっと何か出来たはずだと思いました。もっと気持ちを奮い立たせ、可能な限りエネルギーを搾り出してやるべきでした。

― crashies選手に質問です。パールの試合前、配信でゲーム内チャットが少し映り、あなたがチームにいくつかの戦略を話していました。それはOptic時代やNRG時代のものを基にしたものですか? それとも即興で考えたものですか?
crashies:試合前だったか試合中だったか覚えていませんが、もし試合前ならそれは僕らのゲームプランですし、試合中ならその場のアダプテーションです。どちらにしても、そこまで大げさなものじゃありません。
― パールの準備度を1-10で言うと?
Milanコーチ:相手は一つのサイドしかプレイしていなかったので、用意していた側は良かったのですが解決策が足りませんでした。同じことを延々と繰り返す相手に、こちらはそのマップの実戦経験がほとんどない状態で即座に答えを出さなければならず、本当に難しかったです。選手たちはよく対処してくれましたが、相手が“B に行く”と決めたら12ラウンド連続でBに来るので、正直、どうしようもありませんでした。
― Alfajer選手に質問です。数日前のインタビューで、「過去、そして将来にわたって最高のチームとプレーをしている」と語っていました。今回のMasters Torontoで得た経験のうち、どの点を糧にして次回はタイトルを狙いますか?
Alfajer:正直なところ、特別に自分が凄かったわけではありません。自分がうまくプレーできたのは、チームメイトが動くスペースを作ってくれたからです。だから、今後も同じようにスペースがもらえれば、また活躍できると思います。ジブのパフォーマンスが良かったというより、ただチームが自分を活かしてくれただけです。
Chronicle:いやいや、自分をもっと誇ってくれよ。シリーズを通して本当に素晴らしいプレーだった。君は俺のMVPだ。
Alfajer:MVPは負けたチームからも選ばれるって聞いたけど、俺のMVPはどこに行った?毎試合30キル以上取ったのに(笑)。